何で先生がわざわざスズムシ持ってきたのか…?
母は言った…。
先生はどうしても、家の家族みんなでスズムシをこの夏に育て、その成長をみんなで見てもらいたいとの事だった…。
意味が全くわからなかった…。
興味も全く湧かなかった…。
数日が経ち、母が虫かごにキュウリやキャベツのあまり物を入れていた…。
それがスズムシのエサらしい…。
急に夕立が降ってきた…
母は慌てて洗濯もを取り込みに行った。
僕は虫かごを見に行った…。
本当に小さいスズムシ2匹が母があげたキュウリ、キャベツに乗り食べていた。
スズムシ自体そんなかわいい虫ではなかったが、僕はなぜかしばらく行動を見入っていた。これを育ててなんの意味があるのか…疑問を持ちながらみていた…。
父が隣の治療室からお茶を飲みに食卓にきた。食卓の近くに虫かごを置いている。
父が、スズムシどうだ…大きくなったか?と聞いてきた。
僕、う~ん…よくわからない。あまり変化はないと…。てか、俺別に興味ないからと言い残しその場を去った。
以前の父は虫でも、動物でもなんでも好きだった。しかし、目が不自由になってからは、特に虫嫌いになっていたのは知っていた。
なのに、食卓に置いてある虫かごには抵抗せず、逆に興味があるらしい…。
数日が経ち、夕飯中、母が虫かごにまた余っていた野菜をいれていた。
少し大きくなったとか、羽根が随分大きくなってきたとか、親父に説明していた。
虫嫌いの親父が前のめりになって興味深々の感じで母の説明を聞いていた…。
僕は夕食をたんたんと済ませ部屋に戻って行った。
馬鹿馬鹿しいと…続く