{07FD35B3-432D-4294-8355-21D2560C76F2}

 

 

全国で、がん患者さんの患者会や家族会、アルコール依存症患者さんのセルフヘルプグループである断酒会など、多くのピアサポートグループが存在しています。

 

 

 

私たちは多くの利用者さんと接するなかで、患者会の紹介やサポート機関へつないだりしていますが、そのグループでどのようなことが行われているのか、セルフケアサポートとは何かを充分理解できていません。

 

 

 

今回は、よく耳にするピアサポートやピアカウンセリングとはどのようなものなのか、理解しておく必要があると思い、ピアカウンセリングセミナーへ参加してきました。

 

 

 

上の写真は受講者全員の集合写真です。およそ30~40人分の椅子が円になって並んでいました。座学と思っていましたが、研修内容はほぼグループワークでした。

 

 

 

 

全員が円になって30~60秒の持ち時間の中で、自分の気持ちを話し、次々とマイクリレーをしていきます。

 

セミナーのねらいは①セルフヘルプグループの大切さ②パートナーシップの大切さ③そのための人間同士が助け合うコミュニケーション術を学び④自分と仲間の権利擁護に生かして⑤自立した生活を送るという自立生活のプロセスを一緒に体験して⑥それを仲間へ伝えていく、というものです。

 

ここで私が感じたのは、私の日常生活のコミュニティにおける活動とあまり変わりがないこと。ピアカウンセリングは日常的に行われていることだということ。だからここで学んだことはピアカウンセリングはルールさえ守れば誰でも簡単に行えるということです。

 

私たちは休みの日にランチに行って友達とおしゃべりをして過ごしたり、仕事終わりに飲みに行ったり、沖縄の場合は月に1度もしくはそれ以上に仲間が集まるモアイという文化があります。そこで何にも意識する事なく、自分の身の回りで起きたことを普通に話ますし、それを聞く仲間がいます。もちろん仲間の話もよく聞きます。

 

そうしたことでピアカウンセリングの精神(対等な仲間として相互に助け合う)を無意識のうちに行えています。ピアカウンセリングの原則は基本的に人を批判したり、1人の人が長時間しゃべったりするのはNGですが、それが目標とするのは同じもののような気がします。

 

ただし、がんを経験された方、アルコール依存症の方など多くの人は日常のコミュニティでそのことについて話すのはかなり勇気がいることだと思います。だからこそ患者会や断酒会があるわけで、同じバックグラウンドをもつグループが行うピアカウンセリングは効果的であることが理解できます。

 

もう一つ感じたのは、セルフケアサポートのグループにも自分に合う、合わないが存在するということ。

 

今回の研修で内容に不満を持つ方がいて、午後には研修会場を去る受講者もいました。その方は自分の気持ちを人前で話すことに戸惑いを感じていたし、マイクリレーをする研修とは聞いていなかったからです。

 

普段の生活の中でも自分にとって居心地がいいグループとそうではないグループがあると思います。

 

自分がいま抱えている問題が解決できるのはどのグループなのかを選択して、そのグループでどこまで自己開示ができるのかを考えるのは結構難しいと思います。

 

だからこそ私たち支援者(看護職者)が、寄り添って一緒に探していく必要があります。

 

私がファシリテーターとなってグループを支援する機会はあまりないかと思いますが、

今回の経験はいま、市町村単位で必要となっている地域包括ケアシステムにおける、高齢者グループの支援へつながるのではないかと感じました。

 

 

 

(株)どりーむ

ホームページ

http://www.dream-kin.net

 

TEL

098-968-8904

メールアドレス

dream.nurse.station@gmail.com