確かに現代はストレスの多い時代です。避けようと思つつも、なかなか避けられるものではありません。
でも、ストレスは受け止め方次第で、どうにでもなるものなのです。
それならば、ストレスをできるだけ軽くするような努力をして、上手につき合っていくようにすれば、ストレス自体は怖い存在ではないのです。
自分のストレスを正しく受け止め、積極的に対応することが、心の病気の予防にもなるのです。

ストレスを少しでも軽くするためには、まず自分自身の心の持ち方を変えてみることです。

言葉でいうと簡単ですが、これが結構難しいのです。具体的には次のような条件です。
完壁をめざさない
仕事でも何でも、完壁にできなければ気がすまな い、という人がいます。でも、人間ですからなかな か完壁ということはあり得ません。特に、あれもこれも・・・と抱え込んでしまうと、どうしようもなく なります。何でも100%ではなく、80%くらいを目指すとちょうどよいものです。
物事を前向きに考える
同じ出来事であっても、それを前向きにとらえるか、悲観的にとらえるかでストレスはずいぶんと違ってきます。日頃から、物事をできるだけ前向きにとらえる訓練をするとよいでしょう。
過去にこだわらない
人によっては、「あの時ああしておけばよかった。あの時、あんな選択をしたから今こんな思いをしているんだ」と過去にばかりこだわる人がいます。しかし、過去には決して戻ることはできないのです。過去にこだわるのはやめましょう。それよりも先のことを考えるようにしましょう。
適度な休息をとる
ストレスをためやすい人は、仕事に対してまじめに取り組むタイプの人が多いものです。がむしゃらに仕事を続けていては、いつの日か必ず燃料切れの日がやってきます。疲れたなと思ったら、適度な休息が必要です。休息も、次の仕事への活力を得るためには大切なものです。
毎日自分自身の時間を持つ
毎日少しの間でも自分自身がリラックスする時間が持てるとよいでしょう。趣味に没頭する時間であったり、ゆったりと音楽やビデオを楽しむ、お風呂でのんびりするといった時間です。

さて、ストレスなんて全くない方がよいのでしょうか。
実は、どんな人間でもストレスがまったくない世界では生きていけないものです。例えば、音もしない、適度な温度で、一見何のストレスもない部屋で何日も過ごしていると、だんだん精神的に不安定になってくるものです。
ストレスはいつでも悪者のようにいわれているようですが、適度なストレスというのは、実は大切なものです。人生のスパイスとして有益なものでもあるのです。

誰でも経験があると思いますが、試験が近くなると勉強に身が入ります。試験そのものは決して望ましいものではありません。「テストなんかない国に行きたい」と一度ならず願った人もいるではのではないでしょうか。つまり、これも一種のストレスなのですが、もし試験というものがなければ、自ら進んで勉強しようという人は、果たしてどれだけいるでしょうか。
仕事も同じです。締切りや納期などがあれば仕事もやる気がでますが、そういったものがなければ、ズルズルといつまでも仕事が延びてしまったり、やりがいをなくしてしまいます。

つまり、さまざまな心の病気を引き起こすストレスにも適度なストレス、または人間によい影響を及ぼすストレスもあるのです。反対に人間関係などがうまくいかず、イライラが高じる一方だったり、落ち込んだりするとストレスは決してよいものではありません。
このように、「よいストレス」と「悪いストレス」を見極める必要があるかと思います。


<ストレスの良し悪しは受け止め方>
さて、どんなストレスがよくて、どんなストレスが悪いのでしょうか。実は、人によってこの基準はまったく違ってくるのです。ある人にとっては、心身に影響するようなつらい ストレスでも、別の人にとってはそれが適度な刺激となって自らを発奮させる材料になっていたりします。
同じ体験をしても、Aさんは眠れないほどつらい思いをし、Bさんは翌日にはケロッとしている・・・。
といったこともあります。
例えば、ある仕事をしていて、上司に2人の社員が怒られたとします。
 ・A夫さんは、
  「あんなに上司を怒らせてしまったのでは、とりかえしがつかない。自分はだめなんだ。
  もう自分には昇進の道はない」と悲嘆の涙にくれました。
 ・B男さんは、
  「今回は失敗してしまったけれど、上司のアドバイスを参考にして、次はしっかりと頑張るぞ!」
  と逆にファイトを燃やしました。
この例で考えれば、同じストレスがかかっても、受け取る側によってずいぶん心身に及ぼす影響は違ってくるものです。つまり、ストレスというのは、その人その人の性格や受けとり方によって大きく変わってくるものなのです。

心の病というのは、何か特別な病気で特別な人しか、かからないように感じる人もいるかもしれません。 しかし、実際はごく普通の人にも入り込む可能性があるのです。その大きな原因が今まで述べてきたストレスです。 心の病気の原因についても、今まで大筋説明してきましたが、  ①本人の素質が主な原因である場合を「内因」  ②他の病気が原因である場合を「外因」  ③そして心理的な原因である場合を「心因」 といいます。ストレスは、この中では心因にあたります。 日常生活を営む中で過剰なストレスがかかることによって、私たちはいろいろな心の病にかかりやすくなるのです。ますます深刻化してきたストレス病。過剰なストレスはごく普通の人にも入り込むのです。 心の病気に悩む方々の数は徐々に増え続けてきています。特に、ここ数年くらいで倍くらいに増えたのではないでしょうか。整体院をオープンして5年になりますが、心療内科や精神科と併用してご来院されるお客様は多くなっています。 かつては、典型的な心の病気の人が多かったのですが、最近では心の病気そのものは軽いけれど、何故か治りづらい、という方も増えています。これには、さまざまな原因が考えられますが、やはり現代社会のストレスの増加が大きな一因といえるのではないでしょうか。 今の私たちの社会発展は、実に日進月歩です。情報の量が極端に増え、何かことを起こそうというときに、その情報を上手に手に入れ、処理をしなければ先に進むことができません。そこでもたついてしまうと、どんどん取り残されてしまいます。しかも、いくら物が豊かになってきても、人間の欲望は果てしなく続きます。物やお金に加えて、学歴や名誉などに対する多くの欲望がうずまく中、人と人との心のこもった交流などは、どんどん希薄になっていきます。 その結果、本当の心の交流がないままに、仕事や勉強の量が増え、ストレスが知らず知らずのうちに増えている人も少なくないのではないでしょうか。 これは何も働きざかりの男性だけではありません。家庭にいる主婦も、思春期の子どもたちも、さらに最近では、もっと低い年齢の子どもたちにもストレスの禍は広がっているのです。 <こんなタイプはストレスに弱い> 世の中には、いろいろな人がいます。ストレスにすごく弱いタイプもいれば、ストレスに強いタイプの人もいます。普段おとなしく、控えめだからストレスに弱いとか、逆に、普段は元気がよくて押しも 強いからストレスに強い・・・。というものではありません。 では、ストレスに弱いタイプというのはどのような人なのでしょうか。 最近、「A型行動パターンの人」というのが、さかんにいわれるようになりました。もともとは、心臓病など循環器系の病気にかかりやすい人の行動パターンの研究からわかったものです。A型といっても、別に血液型のことをいっているわけではありません。あくまでも、そのような行動パターンをとっている人のことをいいます。 具体的には、非常に活動家で、仕事熱心、常に時間に追われ、競争心が強いタイプのことをいうようです。仕事熱心なあまり、休日や、何もすることがない時には、逆にそれがストレスになるようなタイプです。 このようなタイプは、野心家で何でも成功するように思えますが、実は、心身ともにリラックスするのが苦手なために、非常にストレスがたまりやすいのです。 A型行動パターンと逆にB型行動パターンというのもあります。これは、マイペースでのんびり型のタイプです。こういうタイプは、ストレスがたまりにくいタイプの代表といえるでしょう。 また、どんなことでもマイナスイメージでとらえてしまいがちな人もストレスに弱いタイプです。何でも悪い方向に考えてしまうと、ちょっとしたことでも大きなストレスになってしまいます。
ストレスがその人の許容範囲を超えると、心や体にシグナルが現れます。ストレスで病気にならないためには、そのシグナルを見逃さないごとが大切になります。

ストレス刺激がその人の耐えられる限度を超えていたり、その状態が慢性的に続くと、
精神面や肉体面に、次のよ うな変化が現れます。
精神面の変化
情緒が不安定になり、イライラして不機嫌になったり、気分が暗く落ち込んだりします。気力や集中力も低下し、仕事や家事もはかどらなくなる。
ひどい場合は、強い不安感に襲われ、いても立ってもいられないような気分に陥ることもある。人によっては、妄想や幻覚、せん妄(意識が混濁、落ち着きがない、錯覚や幻視を伴う状態)などの精神症状が現れることもある。
身体面の変化
ストレスが過剰になると、自律神経系の働きが乱れます。そのため、主に自律神経失調症と呼ばれる症状が現れるようになったりする。
具体的には、体がだるく、疲れやすい。また、頭痛、動悸、めまい、胸の痛み、呼吸困難、肩こりなどのほか、食欲不振、胸やけ、吐き気、便秘、下痢などの胃腸症状が起こることもある。


ストレスがたまってムシャクシャしていると、普段とらないような行動をとることがあります。タバコやアルコールの量が増えたり、食料を大量い込んでドカ食いしたり、ショッピングで派手に散財したり・・・。誰しも身 に覚えがあるのではないでしょうか。
ストレス状態が高まると、このように行動面にも異常が出てきます。ひどくなると、会社を遅刻・欠勤したり、
家に閉じこもってしまう人もいます。また、攻撃的な言動を吐いたり、喧嘩をふっかけたりなど、暴力的な行動に出る人もいます。
ストレス状態がどの方向に現れるかは人それぞれですが、心や身体、行動に変化が現れた場合は注意しなくてはなりません。

身近な人の目から見ても、精神面の異常を判別するのは容易ではありません。しかし、注意深く観察していると、表情や態度、言葉、雰囲気などに、なんとなく現れていることがあります。
周囲の親しい人たちが、普段と違う、不自然に見えると感じたり、なんとなく奇妙、異様な印象を受けるというときは、どこがどのようにおかしいと明確に説明できるわけではなくても要注意といえます。
「なんとなくおかしい」は要注意ですね。

以下のような症状に、心当たりありませんか?
 ・情緒が不安定になり、イライラしたり、 気分が落ち込んだりする
 ・気力や集中力が低下し、仕事や家事がはかどらなくなる
 ・体がだるく疲れやすくなり、頭痛、めまい、動惇など自律神経失調症状が現れる
 ・タバコやお酒の量が増えたり、大食したりする