2024年2月10日16時 

 大阪新歌舞伎座3階2列30番

 『福田こうへい特別公演 

  鯉名の銀平 雪の渡り鳥』


鑑賞しました。
 
 
お市 飯窪春菜

美しいです。

輝いていました。

鯉名の銀平と爪木の卯之吉から愛される
ヒロイン。

はるなんは、長谷川伸戯曲における情を
鮮やかに読み取っていると感じました。

池田政之脚色・演出にはかなり疑問があり
ます。

残念な改変でした。

ラストは首を傾げる。

◎以下物語核心に関わりますのでこれから
観劇される方はご注意下さい◎


銀平の自己犠牲・献身の生き方を描かない
と長谷川伸作『雪の渡り鳥』にならない。

主人公が可哀相と感じる観客がいるかも
しれないと早合点して原作戯曲の結末と
違う結末にしたのかな?

わからないけど。

悲の探求は長谷川伸演劇公演に不可欠です。

切なさは『雪の渡り鳥』の主題だからねえ。

これが描かれていないと痛いなあ。

脚色・演出にがっかりしたところはありま
すが、お市を深く探求したはるなんの芸に
出会えた。

この喜びは大きい。

依怙贔屓ではありません。

飯窪春菜の役の研究は深いです。

何時の日か、原作戯曲に忠実に切なさを尋ね
明かす脚色・演出において、お市/飯窪春菜が
実現する事を祈っています。

長谷川伸ヒロインとしてもはるなんは、
光っています。