最後の10日間 | 一期一会

一期一会

愛犬 明日香の日々を綴っていきます

10日に明日香が旅立って
もう10日余りが経過した…
明日香がいない生活が当たり前になりつつある…
明日香の存在が曖昧・あやふやになりそう・・・
確かに存在したのに、もう触れることは叶わず
今では、記憶と記録の中にしか明日香はいない
忘れたくないビックリマーク
忘れるつもりも無いビックリマーク
忘れるわけにもいかぬビックリマーク
だが、次第に記憶も薄れ
『いなかったこと』になるのを非常に恐れている…

明日香がいなくなってから己の体調も良くない
肺が時折痛む事もあり
呼吸が苦しいわけでもないが、呼吸が大きくなる
精神的なとこからきているのかも知れない

未だに明日香と過ごした今年の10日間
その中の看病してた6日間を振り返るのは辛い
思い出すのも写真を見るのもとても辛いが
それでも明日香との絆を忘れえぬ為にもここに記す

明日香は、昨年のクリスマスに雪が積もってから
突然食欲が全くといっていいほどなくなり
おやつをなんとか食べる程度だった。
雪が積もる前は、酷暑を乗り越え
涼しくなって食欲も回復していたのだが
急激な冷え込みが明日香には耐えられなかったのかも知れない…
もしかしたら、昨年の酷暑のでかなり体を弱らせていたのかも…

2011年(平成23年)元旦
いつも通り祖母を除く家族4人で初詣
願いはいつも通り
『明日香を含む家族皆が元気でいられますように』
あとおまけに『良き仕事が見付かりますように』

親達とは別に今年も明日香と一緒の初詣
元旦の夕方に町内にあるお稲荷さんに
歩いて5分程度の距離だが
積もった雪と明日香がまともに歩いてくれないので
随分と時間がかかった。
願いは、「明日香が元気になりますように」
お参り後にお稲荷さん前にて明日香を撮影

最後となった明日香との初詣 ① 最後となった明日香との初詣 ②

この写真を撮り終えて明日香を抱きかかえたら
明日香に鼻を左側噛まれて
なかなか血が止まらず
近くに水道もなく絆創膏も持ってないので
綺麗な雪を掴んで血を吹きつつ家に帰った…
まだこんな噛み付くほどの気力があるなら
まだまだ元気でいられるだろうと楽観視していた。
まさかその後、10日も経たぬうちに旅立つとは
このときは全く想像だにしてなかった…

自分の願いじゃなく
相手の思いやっての願いすら
神は叶えてくれやしないんだな…


1月2日の朝
この今年初の明日香の動画が最後の明日香の動画になろうとは…

最後の明日香の動画

こんなにもヨロヨロでも明日香は諦めていない気がしました。
爪から失血があったのか
歩いた雪に少し血が付着してたが
足を見ても出血は確認できず

1月3~4日
弱まってからずっとだが
日中や夜に明日香が泣く事が多くなり
初めの内は、鎖が巻き付いて身動き取れなくて泣いてたが
小屋で寝ていても泣くようになってた。
傍にいて撫でたりして家に入るとまた暫くしたら泣く

動画に納める事は出来なかったが
この間に夜、明日香を雪の上で自由にしてたら
2日の動画撮影時よりも少しはしっかりした歩きようであった。

1月5日
小屋の中で寝ているのに
寒さでか体を震わせていたので
午前中は母の運転手させられ時間がなく
午後からかかりつけの動物病院へ連れて行った。

体温計をお尻に刺した時に刺激されてかうんち漏らす
病院にいく前にもしてたのになぁ

体温を計測したが低すぎて電子体温計が表示されず
犬の体温は38度ぐらいが平常
計測不能という事は、32度以下で低体温で
非常に危ない状態で今夜が峠だと言われた…
注射を2本打った。

右目だったかな?
最近、白っぽくて気になっていたので相談したら
それは、目を擦ったかで角膜に傷が付いて
白っぽくなっているとのこと
失明したのかと心配してたがそうではないらしい

「とにかく外ではなく最低限屋内で暖かくしているように」
「大きなダンボール箱に布団など入れて暖かく」

そのように言われたが
明日香を家の中は言語道断
車庫の中でも親父は許してくれないだろうが
そんなことを言っている場合ではない
生死の境にいるような状態だ
承諾など得ずに自室にダンボール組み合わせて大きい箱作り
明日香の敷物や捨てようと思っていた古着など詰めた。
その中で明日香を寝させた
明日香の体にも服をかぶせて
部屋は、除湿機だけで自分だけだと我慢してたが
温風ヒーターを持って来てとにかく部屋を暖めた。

暖かな部屋で安らぎ寝ている明日香
段ボール箱の中で眠る明日香

薄目を開けているけどほとんど寝た状態
寝てる明日香

食欲が無いけど口を無理矢理開けて
フード数粒やおやつのチーズ・ボーロなどを数個食べさせ
水は、なにかのタレが入ってたスポイト容器を綺麗に洗い
それに水を入れて口の隙間から水を飲ませた。
口を開けさせたりした時などにまた手を噛まれた…

この日は、明日香が頑張って明日を迎えることが出来るか不安で
頻繁に明日香の様子を見ていた。

夜中に微かに泣けばすぐに起きて
明日香の様子を見て水を飲ませたり
オシッコ漏らしたペットシーツを交換したり
撫でたりすると落ち着いてまた明日香は寝る

1月6日
無事に峠を乗り越えた
朝、いきなり箱の中で暴れて立ち上がり
フローリングの床に滑って立ちにくかったようだが
数歩歩き自力で容器の水を飲んだ
(これ以降、立ち上がることはあっても
自力で水を飲むことは無かった…)

無事に翌日を乗り越えたらまた診察に来るよう言われてたので
また明日香を動物病院へ

病院に連れて行こうと
抱きかかえて階段を下りてたら
大量に勢い良くオシッコ漏らす明日香
悪いが母に処理をお願いして病院へ

体温を測定したらこの日は体温計の数値が出た。
体温は33度
前日よりも体温が上がったものの
まだまだ低すぎて油断ならぬ状況
前日と同じく体温計即時に少し漏らした…
同じ注射を2本打った。

体重もついでに計測してもらったら
6.8~6.9kgしかなく愕然とした…
全盛期は、13~13.5kgあったのに
それが少し痩せて、去年のフィラリアの薬の前に
計測したら11kgちょうどだった。
それが1年経たぬうちにこんなにも痩せていたなんて!!
なんで気付かなかったんだろう・・・
不甲斐ない・・・

食欲が無い事を相談したら
飲ませる水に甘くない程度にハチミツを入れて
カロリーを高くして与えて見たらいいと
アドバイスを貰ったので
早速、家に帰ってぬるま湯に蜂蜜を入れて
タレのスポイト代わりに
弁当用のケチャップなど入れる小さいスポット容器が
母がくれたのでそれにハチミツ入りぬるま湯を入れて
こまめに明日香に飲ませて水分補給

自力で食事はしないので口におやつなど入れる
なかなか飲み込もうとしないで口の中に残ったまま
水を飲ませておやつなども流した。

1月7日
この日も診察で体温・注射
体温は、33.5度
たったの0.5度しか上がってない…
目ヤニがやたらと溜まっててひどいので相談
目がもう窪んでて涙で流れないらしい
充血もしているようだ
中に溜まったのは拭けないけど
目の端などに溜まってきた目ヤニをふき取る

この日から特にこまめにふき取る事となった。
日に日に目ヤニはひどくなり
旅立つ直前ぐらいには、目ヤニで目の黒目が覆われてしまって
かなりひどかった・・・

この日に写した写真が最後の明日香となりました。↓
最後の明日香の写真

1月8~9日
特に目立った変化は無い。

看病するようになってからずっとだが
あまりにも寝ている時に身動きとらないので
心配で体を触れて呼吸しているか確認する毎日
寝てばかりだが、一日の間に僅かな時間
はっきりと目が覚めることがあり
泣いて箱から出たがる
トイレしたい場合などが多く
抱いて車庫に出て中で自由にさせてうんちさせたり
少し車庫の中を歩かせて
疲れてまた眠ってしまったら部屋に連れ帰ってた。

寝ている間の明日香は、尻尾触っても何をしてもほとんど無反応
ほんの少し歩かせているものの
散歩といえるほど歩いているわけじゃなく
このままでは筋肉が衰えるばかり
そうならない為にも、明日香が寝ている間に腰をもんだり
後ろ足を曲げ伸ばしして簡単なストレッチマッサージをしてた。

食欲はちっとも無いので
ハチミツ入りの水を飲ませて
フードをお湯でふやかして
スプーンで無理やり口の中に入れて与えてた。
スプーンで与えてても効率が悪いし
口を開けさせつつも食事させるのは困難
そこでフードをドリンクシェーカーの容器に入れ
お湯とハチミツとフードにかけてたカツオや
チキンなどのふりかけを入れてシェイク
食べさせるのではなく
ドロドロにして飲ませればスプーンの時よりも
量的に食べさせる事が可能だろうと思い試してみた。
明日香は嫌がって口を開けようとしないが
以前抜けた牙の隙間などから口に入れた。
そのままだとドロドロで口に残り飲みにくいと思うので
ハチミツ入りの水を飲ませて流して
そのようにして食事を与えていた。

グラグラになってた下の前歯が1本抜けた。

1月10日 最後の1日
この日も夜中3時頃と朝5時頃に泣いてた
朝方、なんかうまく表現できないけど
いつもとちょっと明日香は違ってた。
せきのようなものをしてなんか変
水を飲ませて様子見て
朝8時頃に少し目が覚めたような感じもしたので
車庫で体を支えたりして補助しながらいつも通り歩く運動を
この日は、全く運動にならず
立てることすらままならぬ
すぐに横たわってしまう
何度やってもすぐに寝てしまうので
今日の運動は止めにして寝かせようと思い
明日香を抱いて車庫の勝手口から家に入ろうとしたら
凄い勢いでオシッコ漏らす明日香
それが明日香が最後に取った行動となった…

漏らされたオシッコが
一部ズボンやスリッパなどにかかったのと
こんな状況を親父に見られるとマズイので
簡単に処理をしようと思って
明日香は服に包んでとりあえずそっとビール箱の上に寝かせてた
床はコンクリートだから水を流して
とりあえず簡単な処理をして
明日香を抱えて部屋に戻った。
抱いた時にすでに様子が変だった…
いつもと違って首が据わってない
ぐったりして首がだらんと・・・
部屋に戻ってからも全く反応が無い
慌てて母を呼びにいった。
何度も揺すったり
「明日香頑張れ!!」
そう言ったりしたがそのまま目を覚ます事は無かった…
まだ微かに心臓の鼓動が伝わる
けど口元に耳を近づけたが息していない…
いつものように胸に手を触れても呼吸で肺が上下しない…
苦しんで・泣いて・暴れて旅立ったのではなく
本当にとても静かに安らかに旅立って行った…

完全に息を引き取ってからも頭などを撫でて
「明日香、本当に良く頑張ったな」
「辛かったよな・・・」
と話しかけてあげていた

享年15歳4ヶ月 朝9時前に虹の橋へ旅立ちました…

11日にまた病院に行って診てもらうつもりだった

午後、ペット葬儀屋に電話して
葬儀屋さんがかなり離れた所にあるので
明日香を直接連れて行けないので
明日香を迎えに来て引き取ってもらう事にした。
てっきり明日香は棺に入れられると思ったが
白い箱に入れられてた。
特別の個人葬儀じゃなく合同供養だからかな?
献花もなくただの箱だけというのは寂しいが
家に来た葬儀屋の男性の対応などは悪くなく
丁寧だし好印象だった。

明日香は、家に初めに来た時と同じ
赤い薄手の敷きに体を包み
好きだったチーズのおやつを一緒に添えた

空っぽになった部屋
服などに残る明日香の匂い
手にずっと残るあの骨ばった体の感触
それらがとても辛かった…

明日香はもういないけど
明日香の残したものがある
1つは、明日香に噛まれた体の傷
元旦に噛まれた鼻の傷も線になって傷が残ったし
右腕と右足にも噛まれた傷があざになってしまった
明日香が『決して私を忘れないで』と願ったのかも

2つ目、明日香を通じて知り合った人間関係
ネットでも現実でも
たくさんの人と知り合うことが出来た。
現実では、散歩仲間だったわんこが旅立ってから
疎遠になってしまったお宅もあるが
弱まってからも遭う度に励ましてくれた方もいた。

ネットでは、たくさんの方達が明日香と
自分へメッセージ贈ってくれてとても有難う御座いました。

明日香に献花としてお花を贈ってくれた方もいました。
明日香への花束

皆さん本当に有難う御座います。
思いやりの気持ちがとても嬉しいです

うちの家族は、峠と言われた日でも
母は、ろくに明日香を見ようとせず
まだ兄の方が何度か様子見に来たほどだった。
親父や祖母は、わざわざ書くまでも無い
母も明日香が小さいころはかなり可愛がったりしたが
老犬になってここ数年
ほとんど明日香に触れることもなかった。
最近では、明日香よりも散歩で会う
隣町のミニチュアシュナウザーに夢中なほどだったし
かなり薄情な人たちだ…


3つ目、以前抜けた明日香の牙と看病中に抜けた前歯
抜けた牙

合同供養の為、明日香個人の遺骨は無い
だから、この牙をずっと遺骨代わりに
明日香の形見として大切に保存するつもりです。