昨日の午後2時頃、携帯電話にお母さんから着信があったので、出てみるとお母さんが泣きながらボス君が、今死んだと連絡がありました。

 西尾農園としても予想はしていたのですが、実際に知らせを聞くとショックで言葉も出ません。

 ボス君は、阪神大震災の迷い犬でした。

 当時、西尾農園は出先職場で勤務しており、阪神大震災の救援活動のために西宮市へ行っていた時期です。

 職場へは車で出勤していたのですが、見慣れない犬が駐車場でウロウロとしていましたが、忙しいのであまり気にしていませんでした。

 3日目位に時間が出来たので、少しパンをやると喜んで食べていました。(多分、お腹がかなり空いていたと想います)

 大型の成犬で雑種でしたが、毛並みも綺麗で野良犬とは思えず、阪神大震災の影響で逃げて迷子になったと想います。

 仕事が終わり、車のドアを開けるとどこで見ていたのでしょうか、西尾農園よりも先に車に乗り込んで助手席に座り込んだので、降ろそうとしたのですが、かたくなに拒否を決め込んで動きません。

 可哀想になって、我が家につれて帰るとお母さんに物凄く怒られました。

 実は、2週間前に飼い犬が死んで、もう2度と犬は飼わないと言われていたのです。

 西尾農園は、しばらくだけでも置いて遣ってくれとお母さんに頼み、しぶしぶ了解をしてもらいました。

 しかし、少しでも飼うと情も移るもので、いつしか家族の一員になり、大きな身体と堂々とした態度でボスと名前も付けられました。

 動物病院で予防注射を打ってもらったときに先生に年齢を聞くと3~4才だと思うと言われました。

 それからは、体重30キロ近いボス君をお母さんと息子が交代で散歩に連れて行く日々が続きました。

 しかし、昨年から体力も無くなり、散歩も嫌がるので、庭で放し飼いにしていましたが、今月の始め頃には自分で庭を歩くことも出来なくなり、お母さんが運動をさせる時以外は、寝たきりの状態で、本当に元気がありません。

 小屋の中でトイレをするので、3日前からは、オムツをさせていましたが、とうとう16歳の天寿を全うしたのでしょうか、お母さんに看取られて、静かに息を引き取り、お星様になったボス君です。

 昨夜は、息子夫婦も最後のお別れをしてれました。また、娘からもメールあったとお母さんが言っていました。

 西尾農園も家に帰るとお別れをするために顔を見てやると目を開けているので、閉じてやろうとしたのですが、閉じることが出来ず、じっと見ている目は、お別れの挨拶のように感じました。

 お母さんは、最後の夜を一緒に過ごしてやりたいと1階のリビングで寝ました。(一番面倒を見ていたお母さんの気持ちでしょう)

 ブログを書き終えたら斎場にボス君を運んで、最後のお別れをしたいと思います。(天国で幸福に暮らして下さい) 


 ボス君

  お星様になったボス君