この病気になって、休職しそして仕事に復帰してから

何人か、慢性前立腺炎(慢性骨盤疼痛症候群)と思われる患者さんを診察してきました。

 

原因がよくわからず総合診療科である自分達の元を訪れる方もいれば、泌尿器科に行ってもこれといった対応がなく困って、私の元を受診される方もいます。

 

今年になって受診された方は、

実はかなり以前にも慢性前立腺炎に罹患されたことのある方で

当院に泌尿器科(非常勤)標榜があることもあり、受診してくれました。

 

この方、数年以上前に罹患して改善した後、しばらく症状出てなかったそうですが、以前に罹患した際は痛く痛くて仕方なかったそうです。

今回はそれほどでもないですが、それでも股間部に痛みがあり受診されました。

 

今回再燃のきっかけがないか聞くと

「長距離バスに乗っていた」ことだと真っ先に答えられました。

狭い中でずっと同じ姿勢で座っていたからだろうな と言われており、それもそうなのですが

「単純に座って物理的刺激が加わったから」だと思いますし、本人にもそう言いました。

いずれにしろ、改めて座りすぎによる悪化はやはり多いのだとひしひしと感じます。

 

幸いにもロキソニンという痛み止めが効くようなので、その辺りの処方(と本人希望もありセルニルトンも)をさせてもらっておりますが

どんな薬も効かなかった自分からしたら「ロキソニン効くの羨ましい」という印象です。

 

もちろん生活指導として徹底的に座ることを避けるように説明しましたが、そう言われた患者さんは外来診察中椅子に座っているのに、私は立って診察しています。なんだか不思議な光景です笑

 

 

さて、自分の方は、9月に仕事完全復帰してからももちろん波がありますが、それでも少しずつ少しずつ全体としては良くなっています。

 

何がよかったんですか? と聞かれますが、

「良くなった要因は正直これという決め手はなくて休んだことや骨盤底筋群のストレッチやらと複合的だけど、今悪化してない要因は1番は徹底して椅子に座らないようにしたこと

だと思いますし、そう答えてます。

 

そして気づけばもう、罹患してから1年が来ようとしています。

運転もできるようになり、以前は円座のクッションすらダメだったのが姿勢や時間によっては円座クッションに座れるようになったことは大きな進歩ですが、まだ椅子に股をつけて座ることはできません。

やはりこの病気は、日・週単位の病気ではないなと改めて感じていますが、うまく付き合うことができるようになったのは事実ですので

少しでも苦しまれてる皆様の励みになればと思っています。