Hotspot 「ホットスポット」終わりました。
 仲良し女子の愉しい駄弁り、それ迄の一大事を嘲笑う透かしや裏切り、本作もバカリズム大先生らしい快作でした。角田晃広さんの配役や「高橋」の自分像も絶妙。いい人じゃん、格好いいじゃんと思わせた後、自己中心的だったり、褒められたがとうとする小市民ぶりで打ち消す演出が可笑しかった。考察班の方が示されているように、最終回で語られた新事実も初回から伏線が張られてたりもしますが、本作の面白みは伏線を回収せずに「透かし」たり「裏切る」処。そして何より、会話の秀逸さと主人公グループのワチャワチャの微笑ましさにあると思う。
 

実は提示されてない「宇宙人」の証拠

 本作を観て「高橋は宇宙人」と納得できる人は素直で善い人なんだと思う。ただ、科学や報道等に携わる人間にとっては裏付けが無さ過ぎる。確かに、高橋が一般的な地球人にない能力や体質を持っている事。

  1. 自動車以上に速く動ける俊足さ
  2. 10円を曲げたり、人を自転車ごと持ち上げたり、高く跳べる怪力さ
  3. 卓越した聴力、嗅覚
  4. 80歳でも若々しい不老ぶり

ただ、これらは「宇宙人」の証拠にはならない。高橋は超能力者?スーパーマン?と称されるべき存在なのかもしれないが、地球外からの移民(またはその子孫)である事の裏付けにはならない。少なくとも、超能力者の真鍋瑞稀(志田未来)は「宇宙人」でない事になっている。
 巷には未確認飛行物体(UFO)の目撃映像が溢れ、明らかなfakeも含まれるが、中にはUFOとしか説明がつかない物ある。ただ、UFO = 宇宙船 という短絡さはいただけない。自国や他国の軍が開発した新兵器だったりしないか? あるいは科学発達した未来から、現在を見にきたタイムマシンって事はあり得ないか? 能力者の高橋を宇宙人と断定するのは。UFOを見たら宇宙船と決めつけるのと同じくらい論拠に欠ける。
 高橋やヒロインの家族が「宇宙人」と名乗るのは、親からの伝聞に過ぎない。そう教育された本人が「宇宙人」の子孫と信じているのは事実らしいが、彼らも親から云われた以上の根拠はない。

 本作の番宣画像に宇宙船がデカデカ載ってるので、制作陣は「高橋=宇宙人」という設定で制作を始めたのは間違いなさそうだが、本編に地球外から移民してきた際のシーンや、現在も地球外と交信している等の分かりやすい描写が無かったことから、高橋等も「宇宙人」って親から思わされてだけですよ~んという混ぜっ返しがありそうな気がしていた。

何故頑なに宇宙船等が登場するシーンを描かなかったのか? VFXは本作でも使われていたし、「ACMA:GAME」では大判振るまいだったので、予算の都合ではなさそう。子供向け番組の「ALF」程度には、宇宙人らしいシーンがあっても良さそうな気がする。なので、個人的にはやはり「宇宙人」ではなかったというどんでん返しが、これから先にまだありそうな気がしてならない。