最初に断っておくと、創業者であるジ⭘◯ーこと喜◯◯擴の名は、悍ましすぎて呼称できない。自分の精神衛生を護る為に、本記事では創業者もしくは初代社長で統一する。

① BBC報道前のイメージ
 ドラマもバラエティも好きなので、ご贔屓のタレントの中に、当該事務の所属者は多い。ソングライターが有能なばかりでなく、歌唱力の向上も目覚ましい為、好きな楽曲も少なくない。ただ、個々のタレントや楽曲が好きなだけで、事務所全体のファンでは全くない。むしろ前副社長(老羊)が、同族経営を維持する為に、功労者である筈のスタッフやSMAPを小馬鹿にし冷遇したイメージがあり、ブラックな印象が強い。

② BBC報道後の処罰感情
 創業者の男色に対する週刊誌報道は間接的には知っていたが、話を誇張しがちな週刊誌への不信感が強く、事実か否か判然としなかった。利害関係者でもファンでもない為、2004年の最高裁判決もちゃんとは認識していなかった。しかしBBC報道以後、被害の証言を多数目にして、事態の深刻さに改めて気付いた。LGBTQへの理解が求められる時代、同性愛をとやかくは言わない。ただ、事務所での厚遇と引き換えに、幼い少年に性的関係を強いたのは、悍ましいし恐怖でしかない。幸いにも自分は性加害に遭ったことはない。ただ小学生の頃、家族と訪れた旅先で本屋で立ち読みをしていたら、見知らぬオッサンに「チ◯ポしゃっぶてやろうか」と囁かれ経験がある。その瞬間の身の毛がよだつ悍ましさと恐怖は忘れられない。本屋を即出て家族の元に逃げ去り、それ以上の被害には合わなかったが、その手のオッサンを誘引するような隙が自分にもあったのではないかと、結構長い自分に対する否定的な感情も持続した。少なくとも、成人してもしばしば思い出す程度にはトラウマである。なので、実際に繰り返し犯された被害者の精神的苦痛は計り知れないし、証言しても社会に無視されて期間が長った事を思うといたたまれない。
 必然的に、創業者へ処罰感情が湧き上がった。ただ故人に対して、ぶつけようが無い怒りでもある。ただ長期に亘る加害と、潜在する被害者の多さから、事務所内に所業が漏れないわけがなく、スタッフが事務所を維持するために、積極的に隠蔽してきた筈と思いが至り、当時からのスタッフに処罰感情が移った。実際、性加害をスタッフに訴えたら「我慢しろ」と諭されたとの証言もある。全員とは言わないが、創業者の所業を知ったスタッフは皆無ではなさそう。

③会見:事務所名を変えろというなら、創業者名を放送自粛用語に
 新社長は、事務所名を直ぐには変えるつもりが無いと明言したが、大方の意見同様、自分にも悪手にうつる。BBCかりでなく、国連人権理事会にも目を付けられているのを忘れてはいけない。信頼を取り戻したいはずの組織が、信頼を失う原因となった加害者の名を冠に掲げ続けるのは不真面目にも滑稽にもみえる。ただ、東山社長の言葉から、この事務所名で重ねてきた仕事やファンとの関係に誇りのような物も感じた。由来は創業者の名前だが、実績を重ね現事務所のイメージを作り上げたのは、タレント自身だと言いたげだった。掲げる事務所名の選択は自由なので、強制はできない。事務所名へ維持への不支持は、スポンサーは契約を打ち切ることで、放送局は番組に起用しないことで示していくだろう。
 また、マスコミが事務所名の変更を迫るなら、まずマスコミ自身が、創業者の名を「呼んではいけないあの人」とかピー音で置き換えて、放送自粛してほしい。もう、ジ⭘◯ーズと名乗るなと言っておきながら、紙面や字幕にジ⭘◯ーズの文字を踊らせまくってるマスコミに呆れる。ジ⭘◯ーズと呼びたくないなら、ジ⭘◯ーズを放送禁止にしてほしい。

④会見:自身の被害は秘匿事項。ただ、他者の被害を知らなかったと信じられるか?
 元来、ヒガシにもイノッチにも好印象だったせいか、彼等が嘘をついて誤魔化してる印象はなかった。発言のブレに対する指摘もあったが、ブレこそが正直に話す姿勢にうつった。事実が1つなら、間をおいて質問を繰り返されても回答は同じ筈と思うかもしれないが、まだ本決まりでない事項や、大昔のことを尋ねられたら、回答がブレる方がむしろ自然。事務所名も、冒頭で変えないまま再スタートすると応えたが、未来永劫変え無いとも宣言してない。だから終盤、イノッチが事務証明変更の可能性を示唆した際に、ヒガシも同意したのだろう。ヒガシ自身のハラスメント疑惑についても、事前に答えを用意せず、記憶を遡ろうとしたから様々な言い方になったのでは。誰しも、過去のことは話している内に思い出したりするもの。
 ただ、ヒガシとイノッチが、同僚のJrが性加害を受けていると噂はあったが、事実としては認識していなかったというと証言を信じきれるか? 自身の被害は秘匿されるべきで、そこは詰問されるべきじゃない。ただ、裏を取る手段がないので断定こそできないが、多数の少年が被ったと認定された被害について、彼等が認知していないという証言には、合理的な疑念は残り続けそう。

⑤処罰感情の消失
 などと言いつつ、被害者でも利害関係でもファンでもない自分は、昨日の会見で当該事務所への処罰感情は霧散した。事務所名を維持したり、ガバナンスの健全性を示せずに損をするのは彼等自身。将来的に、当該事務所のタレントがTVから消えたとしても、替わりは星の数程いる。退所した被害者への保証も、当事者間で粛々と進めてほしい。一視聴者としては、真の加害者の代わりに、現スタッフを責めるのは終わりにしたい。