「はじめての哲学的思考」を読みました | 女医の国際精神保健

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「はじめての哲学的思考」を読みました。

 

 

物事の本質を捉え、問いに考え方・答えをくれる哲学。

興味あるけど、知りたくても、難しい言い回しに煙に巻かれたり、有名哲学者の名前が「これ常識!」的に並んでいたりして、とっかかりが難しい哲学。

そんな中、この本はすっきり描いてくれていて、全体像も分かる!

 

ー 一般化の罠に陥らない

ー 問い方のマジックに引っかからない

ー 事実から当為を導かない

 

 

ー 命令の思想ではなく条件解明の思想

ー 欲望相関性の原理

ー よい思考はシンプル

このあたりを押さえれば、いろんな問いに答えらえるのが哲学と本書は言う。

 

ー 意味の世界と事実の世界:前者は「美しいとは何だ?」と言う価値の世界で哲学の対象、後者はDNAは二重らせん構造とか事実の世界のメカニズム。意味の世界があって、意味を見出してこそ、その中にある事実の世界を知ろうとするものである。例:健康に意味を見出すからこそ、人類は人体を知る。

ー 事実はなく、あるのは解釈のみ。

ー 誰もが納得できる最も深い考え方が、たしかめ可能な最後の地点。

ー 解決的対話

1:対立する意見の底のそれぞれの欲望・関心を自覚的に遡り明らかにする

2:お互いに納得できる共通関心を見出す

3:この共通関心を満たしうる建設的な第三のアイデアを考えあう

 

 

ー 欲望を知ることで自分と折り合う

ー 欲望を見つける一つの方法:感受性・価値観を刺激するものに触れて、その感想を他人と交換する。それを通じて自分が何を求めている人間かどんな人と共感するかが見える。

ー 失恋とか病気とかで自分の意味の世界が崩れた経験をした時は、ちょっとした掃除とかしてみる。すると、自分が世界にちょっと意味を与えたことが目に見える。最初は弱々しいこの感覚も進めて広げていくと、だんだん確かな感覚になり、また自分の意味の世界を取り戻せる

 

 

ー 本質観取(本質定義、類似概念との違い、本質特徴、発生的本質などをとっかかりに)してみよう。それを記述できたら哲学上級。