80代女性、高血圧と心不全にて受診中です。日常生活に多少の支障はあるようですが、
ご自宅の除雪もできているようです。
「そうなんだよね、除雪が出来たら、大体身体は大丈夫と思って良いですよ。」
「そうなんですか。でも血圧が下がって、脈も下がってるんです。」
血圧の記録を見ると、たしかに血圧が100代、脈も50回程度になっていました。
「なんだか、もう死んじゃうのかと思って。」
「なるほどね、どんな時にそうなるの?」
「べつに何もしていない時です。」
「ふらふらしたり、立ちくらみがあったりはする?」
「特に何でも無いんです。」
「そうなのね。それならなんともないのよ。上の血圧と、脈拍数をかけ算したものが、
心臓の仕事量ってことになるのよね。」
「どういうことですか?」
「うん、ちょっと面倒なんだけど、たとえば血圧が下がるとします。その時に身体がもっと血が欲しい、心臓に仕事をして欲しいとなると、脈拍が上がるのよ。」
「なるほど。」
「でも、何にもしていないときに、血圧が下がって、一緒に脈拍も下がるときには、
身体は何も困っていないんです。安静にしていて、とっても良い状態ってことなのよ。」
「そうなんですね、安心しました。」
血圧と脈拍は、それぞれ心臓が作り出している二つの数字になります。この二つのかけ算が
心臓仕事量と理解すると、少し見通しが良くなってくると思います。
特に気をつけなくてはいけないのが、血圧が下がって、脈拍が上がっている場合です。
こんな時は、血圧が下がった状態が身体に良くないので、心臓が無理をしていると言うことになり、速やかに正確に原因を突き止めることが必要になります。