43歳の今になって考えてみると、


わたしにはつくづく男を見る目がなかった、しょぼん


と思う。


あれは中学1年生のとき。カラダの大きな私は、たいていどのクラスにはいっても、一番大きな生徒だったのだが、中学1年生のとき背の高いHくんという男の子が、他の学区から転向してきて、私は始めて2番目になった。 そのHくん、何を思ったのか、ある日突然、



「付き合ってください」



とラブレターを送ってきた。Hくんはなかなか責任感のある、男らしい少年で、同級生にそれなりに人気があったのだが、背も高いが体重も相当あり、はっきりいって


デブブタ



だったので、申し訳ないが、



痩せて出直しておいでドクロ



と丁重にお断りした。



そのあと、彼は私立の高校に進学し、何の音沙汰もなかったのだが(あるわけないよなあ)、



久しぶりに同窓会であった彼は、


あっと驚くほどの美男子に成長し、

背はますます伸び、

すっかりスマートになり、



おまけに有名医科大学に進学していた。



なんと、私は金の卵を単なるデブと見間違ってしまったのだ。 




ああ、なんと言う馬鹿。あの脂肪は単なる将来の可能性だったのね。




彼はいまは地元で開業し、そこそこの名士となっている。



あああ。 あのとき彼のデブさにちょっと目をつぶっていれば、憧れの専業主婦になれたのに。 



自業自得。