日刊ゲンダイが『人質殺害を口実に…安倍首相がNHKで「自衛隊派遣」を示唆』と題する記事を配信した。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156705/2

『NHKの日曜討論』で、安倍首相が「この(テロ殺害事件)ように海外で邦人が危害に遭ったとき、自衛隊が救出できるための法整備をしっかりする」と語ったことについて、こう噛みついている。
「今回のテロ殺害事件と集団的自衛権は何ら関係がないし、新3要件も当てはまらない。それなのに、安倍首相は今国会で審議される安全保障や集団的自衛権とテロ殺害事件をごちゃ混ぜにして自衛隊派遣に前のめりになっているのだ」

しかし、安倍首相はテロ殺害事件と集団的自演権をごちゃ混ぜにしているわけではない。集団的自衛権はまったく別のものとして法整備しようとしているのであって、日刊ゲンダイのほうが的外れな批判をしているのだ。

自衛隊法77条の4に「国民保護等派遣」に関する規定がある。これは防衛出動に至るほどでなないけれども、武力攻撃やテロ攻撃に曝される事態になったときに命ぜられるものである。しかしこれは国内で都道府県知事から要請があった場合に限定されている。だから国民保護法等派遣の範囲を広げて、海外で邦人が拘束された場合に自衛隊が救出するための法整備をするというのは、何もおかしいことではない。

とはいえ今回のテロ殺害事件は、外務省が退避勧告している地域へ出掛けていった末に起きたもので、自己責任である。そもそも、身代金を支払わなければ拘束した日本人2人を殺害すると脅迫する映像は、合成ではないかという指摘がある。それが事実だとすれば、湯川遥菜さんはとっくに殺されていた可能性が高い。後藤健二さんにしても、このようなテロ事件に巻き込まれることを覚悟したうえでなければ、渡航すべきではなかった。テロリストの要求が無茶なものなら、、呑まないという判断も致し方ない。