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恋がしたい恋がしたい恋がしたい④ 第3話 恋愛モード全開の男女7人。涼介と藍は喧嘩しながらも信頼関係を作っていく

 

 咄嗟に藍の手を引っ張って、彼女の実家から遠ざかった涼介。


 なんとか駅まで藍を引っ張っていきますが、半泣きの藍は、

 

 

 「一郎に恋する以外何もできない女って言われて、悔しかったけど図星で何も言い返せなかった。

 

 でも、夢ってどうやったら見つかるの?  あなた先生でしょ、教えてよ」

 

 と涼介に問いかけます。 

 

 

 自分自身も人生に迷っている涼介は、その答えを返せずに苦慮しますが、

 

 

 「男ひとりに振られたくらいで、やっと掴んだ自由を捨てて、また親の言いなりの生活に戻るのか!」

 

 

 と藍を叱咤激励します。

 

 

 その言葉で藍は落ち着きを取り戻し、涼介に自分を励ましてほしくて電話したのかも、と白状します。そして、

 

 この世に、誰か一人でも自分の生き方を応援してくれる人がいると思うと頑張れる、

 

 

と言って、自分の居場所に戻って行きます。

 

 涼介もその言葉に励まされ、レイ子を絶対に連れ戻してみせる、と心に誓うのでした。

 


  一方、伝言ダイヤルサービスに登録した渉は、夜遅い時間にも関らず24歳のスチュワーデス(実際は42歳の専業主婦)の織江にダメ元で電話をしてしまいます。

 

 

 一人手持無沙汰でベッドで眠れなかった織江は、30歳デザイナー(実際は娘と同級生の高校2年生)の渉からの電話に素早く反応して電話を受けます。

 

 

 まさか電話を取るとは期待していなかった渉は驚きますが、嬉しくて自分が織江を選んだ理由(絵に興味がある事、自分が部屋に飾っているマネの絵が好きだと言った事など)を話します。

 

 

 そして渉は、家族にも話した事がなかった話(世界一長い単語は、ギリシャ語で”愛らしく”という意味の言葉である)といた自分の興味がある雑学話をするのです。

 

 

 織江も、1人の女性として興味・関心を持って接近してくれ、お互いが関心がある分野の話を真摯にしてくる存在に飢えていた事もあって、好意的に渉の話を聞いていきます。

 

 

 ところがお互いが独身であることを確認し、安心して口が滑ってしまった織江は、自分がこの年になるまで、自分に対して深く向き合えないまま年を取ってしまったと本音を言ってしまいます。

 (相手に自分の話を聞いて貰いたいと思いながら嘘を着き通すのは難しい、ということしょうか…)

 

 

 渉はその矛盾には気付かず、まだ24歳なのに…と言うだけでバレずに済みます(まだ17歳なので24歳が全然若いという実感が乏しい?)が、焦った織江は、その発言が専業主婦の姉のものであると、更に嘘を重ねてしまうのです。

 

 

 渉も、架空の弟の発言という事にして、今の自分が学校や親に対して思っている不満や悩みを打ち明けます。

 

 

 二人とも、姉や弟の愚痴を聞かされているという形にする事で、今の自分が抱えている悩みを客観的に捉え伝える事ができ、しかも相手からは誠実な答えが返ってくるという、親子ほど年の離れた二人に、対等な大人の友人の会話が実現していきます。

 (演技力がある山田君だからこそ実現したのでしょう。 山田孝之、10代とは思えない天性の実力を感じます。)

 

 

 

 所は変わって、翌日の朝、涼介が学校に休暇願を出して意気揚々とパリへ向かおうとしていた時に、レイ子の父親・黒木源太郎(大林丈史)が家に訪ねてきました。

 

 

 涼介はレイ子さんと話をさせて下さいと、なんとか居場所を聞き出そうとしますが、逆に源太郎に土下座され、

 

 

 申し訳ない、世間体もあるから、何とか君から娘を振った事にして婚約を解消してくれ!と懇願され、もう既に学校にレイ子の退職と婚約破棄を報告してきた事、関係再構築の見込みが全くない事を突き付けられます。

 

 

 最後の望みが絶たれ、学校にも行かず、ショックでフラフラ街を歩きながら、パリ行きの航空券を破り捨てる涼介。

 

 

 一方、蜜柑はアドバイスをくれた藍にお礼を言いたくて藍の働くエステサロンに向かいます。

 

 何か話したそうにしている蜜柑を見て、藍は個人的に飲みに行こうかと誘います。

 

 

 涼介も街をうろついていると、いつもの牛丼屋の前に来ており、勤務を終えた文平とバッタリ会った事で飲みに誘う事にします。

 

 

 蜜柑は藍と飲みながら、好きな人のマンションや名前を探し当てた事、どうやって告白したらいいか分からないという話を藍に打ち明けます。 藍は、どうしたらいいか分からないなら、告白の練習をしよう、と提案しますが、自信のない蜜柑は、まだまともに話もしていないのに、いきなり告白なんて…としり込みするのです。

 

 どんな告白の仕方がいいか二人であれこれ話していると、藍はふと、

 

 

 「言葉じゃなくて、やっぱり態度かも… 私は自分の名前を呼んで貰うと幸せを感じる。

 

 

 好きな人に、どれだけ名前を呼んで貰ったかで、人の幸せは決まると思う」

 

 

 と蜜柑に言います。

 

 

 

 文平も、年上の男がタイプだという気になる子(蜜柑のこと)がいるが、あんな可愛い子が俺なんか相手にする訳ない、とウジウジ悩んでおり、酒量も嵩んで悪酔いしてきます。

 ウジウジ悩むより、告白しましょうよ、僕を彼女だと思って練習しましょう、と藍同様に提案する涼介。

 

 

 何パターンか文平は、涼介を蜜柑だと想定して告白の練習をするのですがイマイチ決まらず、悪酔いした文平を涼介はアパートまで送って行きます。

 

 (正直、金持ちでも超イケメンでもない40代の男やもめに、20代前半の可愛い子が魅力を感じる可能性は低いんじゃないの?…と感じて、私は少々この設定には無理があるよな~と思ってしまいました。 素の、所ジョージさんなら、超有名人だから成立すると思うのですけど…)

 

 

 蜜柑は、何とか涼介に会いたくて、マンションの玄関にある郵便受けを、バイトで頼まれたからと他の住人に嘘をついてまで拭き掃除したり、玄関脇の階段で待ち伏せしたりするようになっていきます。

 (最早、完全なストーカー女子化です)

 

 

 その翌日、涼介はやっと結婚式場をキャンセルし、その足で藍の勤めるキャバクラに向かいます。

 

 

 結局、いつものように話している内にお互いの恋愛の失敗談になってしまい、未だに紫村に執着する藍にイライラする涼介をおちょくる藍に対して、お前なんか不幸になってしまえば良い!と、涼介は暴言を吐いてしまいます。(××;)

 

 

 ただ、帰る頃には冷静になった涼介は、言い過ぎた、ゴメンと、反省して謝ります。

 

 

 そして、

 

 「いつでも、24時間付き合うから連絡して」

 

 

と、親しい友人として、どんな時も藍の相談を受け止める宣言をするのです。

 

 

 それを言われた藍は、自分の名前を呼んで欲しいと涼介に頼みます。

 

 え?と、最初躊躇するものの、「あい」、と名前を恥ずかしそうに呼ぶ涼介。

 

 もっと!とたくさん名前を呼んで欲しい藍は、続けて名前を呼ぶように涼介を促します。

 

 

お互い見つめながら、名前を呼び続ける涼介に、藍の気持ちが高揚して来て、遂に二人はキスをしてしまいます。

 

 

 

 そして二人は、蜜柑が待つ涼介のマンションにタクシーで向かい、蜜柑に気付かないまま部屋に入ってゆき、一夜を共にするのです。

 

 

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 前回のブログから今回更新に時間がかかったのは、仕事で書く時間がなかなか取れなかった事の他に、私自身がこの3話を観て、自分の感じ方・受けとめかたに変化があったので、少々混乱してしまったからでした。

 

 

 藍が紫村の声を聴きたくて、用もないのに電話をするシーンがあるのですが、(涼介が式場予約をキャンセルしたあたり)サディスティックに、口説こうとしている女性編集者との生々しいラブシーンを電話口で実況するシーンがあるのです。

 

 

 初めてこの3話のビデオを観たのは、まだ元夫と普通に暮らしていた頃(12,13年前)だったせいか、そんなに気になりませんでした。

 

 

 相変わらずモテる遊び人を気取っている、魅力的だけどイヤな奴、くらいの感想でした。

 

 

 ところが、このブログを書くのに再度観なおしてみると、どんな事をされても一郎を嫌いにならないと言った藍の愛情を試す、紫村一郎のお試し行動だという事が目につき、怒りが湧きおこってきたのです。(私に同じ経験はないにも関らず、です)

 

 時を経て、一郎の狡さや弱さを実感し、私自身の物や人の見方が変わったんだな、と気が付いた第3話でした。

 

 

 そして藍や涼介も、友情・同情・愛情、色々な感情が混ざった不思議な力で惹かれ合ったのだと納得できた回でした。

 

 

 人生を変えるドラマ㊼に続く