1974年から79年にかけて、
フジテレビで100本放送された『座頭市シリーズ』
どちらも主演は勝新太郎さんです。
これらテレビドラマでは、
勝さん自身が監督をされている放送回が多く存在します。
そして、
その当時の制作現場のことは、
今では伝説となっているんですよねぇ。
私も映画の現場で働いていた時に、
当時を知る方から、色々と面白い話を聞いた覚えがあります〜。
何がそれほど凄かったのかというと、
勝監督による現場での演出が、
アドリブ過ぎて奇抜だったということです
そもそもシナリオが存在しなかったという逸話は、今では伝説化した逸話ですね。
当時のスタッフ達は、
撮影当日の朝になっても、
自分達が、どこでどんなシーンを撮影するのか分からなかったというんですから驚きです〜
すべては勝監督に指示のままに・・・・という制作スタイルですね。
ふらりと現場に現れた勝さんが、
「今日はいい風が吹いているから海だ」と言えば日本海へ。
「空の青がいい色をしている」と言えば山へ。
本当にそんな風にドラマ制作を行っていたんですよね
信じられませんよねぇ。
つまり、
勝さんは、頭の中でシナリオを制作しながら撮影場所を決断し、
現地に着いたら即興で芝居をつけてしまうという制作スタイルなのです。
共演者はさぞかし面白い時間を過ごしたことでしょう。
当時の出演者達のインタビュー映像を見ると、
現場に来た俳優たちが、
「どんな役で呼ばれたのかも分からない」っていうんだから、
こんなに刺激的なことはないですよね
(現場で働いた経験から言わせてもらうと、、、全く信じられません!!)
これら常軌を逸した活動は、
一体何のためだったのか・・・・
その真実は勝さんの胸の内にあるのでしょうが、
映像を見る限りは、
私は、
人間臭さを映像に写すために行っていたのではないかと思うのです。
よく、
自然な演技のためにとか・・・
リアリティーを出すためにとか・・・
異様な迫力のため・・・・
などと言われますが、
それではどうにも言葉が足りない気がしてならないのです。
やはり、
ドラマチックな人間臭さの追求だったのではないかと思うのです
人間臭いキャラクターほど魅力的なものはないと信じている私ですので、
これら作品が放つエネルギーには感動せざるを得ません。
とにかく圧倒的な存在感です。
共演者にも同等のクオリティーが求められたでしょうから、
現場には鬼気迫る雰囲気が渦巻いていたと想像できますね
しかし、
この人間臭さというものを表現するには、
多くの知識や豊かな感性が必要とされるのではないでしょか。
とくに、
人間への探求心や検証力において、並外れたものが無くてはなりません。
そして、根底には、
人物の抱える厳しさへのリアリティーというものへの確固たる理解がなくてはなりません。
そんな鋭い分析が、
様々なシチュエーションに置かれたキャラクターの内面にある真実へのアプローチを可能にしたのですね。
最近のテレビを観ていても、
この時代のようなリアリティーある人間味というものに、触れる機会がなくなりましたね。
どの番組も、どこか嘘くさい人物ばかりのドラマになっています・・・。
むしろ、
生々しい報道映像を見させられる現実から逃避すべく、
そういった作り物感の強いドラマが求められているのかも知れませんね。
もう一度、
60年代から70年代のようなドラマテイストが再来しないかと待っているのですが、
そんな時代が訪れるのは、どのくらい先のことになるんでしょうかね・・・。
また、ホンモノの日本人による演技が観られる日が来ることを期待したいですね。
私も、
そんな表現に挑んでみたいと、
日々悶々としております〜〜
私の憧れ、勝新太郎さん。
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