他人の会話を書く、他人のセリフを言う。 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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私の仕事は、

他人について書くことから始まります。

 

 

シナリオ執筆の時間というのは、

私の頭の中に作る創造世界での作業になるのですが、

しかし・・・

そこはやっぱり他人の生活人生を書き記す作業なんですよね。

間違っても、

「作家の私が、彼らの会話を作っているんだ!」

 

などと過信してはいけないのです。

 

そんな勘違いを許した途端に、そのシーンは、とてもつまらないものになってしまうんですよねチュー

あくまでも、

紙の上で起こっていくことは、私の知らない人間たちの言動なんです。

 

あらかじめ物語の骨組みは決まっていても、

 

キャラクター達が、その運命(物語進行)に翻弄されて、何を言うのか、どんな反応を見せるのかは、その瞬間まで分からないのです。

 

一秒先のことすら分からない気分でいることが大事なんだと思います。

 

ですから、

 

シナリオにある全てのセリフは、

 

登場人物たちのその場のドリブで発せれらた生々しい生まれたての言葉なんだと、本気で信じることができるかどうかが重要なんですね。


(しっかりと製本されたシナリオであるにも関わらずです〜爆  笑



 

ですから私は、

物語を作っている時は、

自分がストーリーを支配しているとは、決して思わないようにしています。

それは、

出来るだけ、登場人物達を人間として扱うためだと思います。

人間は無限の可能性がありますから、

私の頭の中の予定調和な発想などは、これっぽっちも面白くはないですよね〜。

 

私自身も、そんな安易なアイデアなどはブチ壊してしまいたいですから、可能な限り無視するようにしています爆  笑

これは、

 

生々しいセリフが躍動している会話を書くために、いつも念頭において心がけていることですね。

「キャラクター達は、人間ですよ!!

これは、私のWSでの合言葉のような一言になっています。

毎回のように吠えている言葉ですね。

 

 

 

一流の映画シナリオなどがそうですが、

セリフから伝わるものは、強烈なリアリティーを含んでいます。

それは、

まず人物がしっかりと確立していて、

その後に会話が発生していると思わせるものばかりです。

セリフの端々から、

その人間の個性が滲み出ています。

これが、ドラマ制作の根底には不可欠なんですよね。




登場人物という他人へ如何に近づいてゆくか・・・

とってもデリケートな作業なんですよね。

 

ドラマ作りというのは、ここが一番面白いところなんですよね。

 

私が、どんな職業よりも俳優を尊敬するのは、彼らが、ここの姿勢に並はずれた情熱集中力を傾けているからなのですニコニコ

 

 

 

 

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