2009年10月クール、2010年1月クールの2クールにわたって、CX木22で放送された「不毛地帯」の感想です。
今、最終話を見終わりました。
ラスト2ヶ月分ぐらいは、本当に展開力が強くて飽きなかったけれども、最終話は延長もしていないのに、なぜか若干間延びした印象を受けましたが、そして最後、いつもエンディングで流れているような白い景色の中で壱岐正(唐沢寿明)がいる、というシーンは予想通りだったにもかかわらず、最後のシーンと、そしてエンディングに、ジーンときてしまいました。
最終話は脚本にも粗がかなり見られたように思ったのに、それでも、壱岐正さんに「お疲れ様でした」と心から言いたい気分でした。それだけ壱岐の人生に感情移入できたということで、脚本としては成功なのでしょうか。
生き抜いた… とても大変なことが色々とあったけれども、自分の道を歩み、生き抜いたという印象を受けました。
谷川大佐(橋爪功)のように亡くなった人もいれば、里井副社長(岸部一徳)のように生きた人もいれば、大門(原田芳雄!)のように生きた人もいる。いろんな人生がある中で、裕福さであったり地位の高さであったり報われ度であったり、そういうものは様々だけれども、人生において一番大事なのは、人生の豊かさなのだな、というのがつくづく感じられました。
懸命に生きていけば、深みのある、豊かな、実りある人生となるのでしょう。壱岐さん、お疲れ様でした。もし妻(和久井映見)が生きていたら、壱岐の選択に、ただ優しく「お疲れ様でした」というのかな、と思った。そしてそんな妻も亡くなってしまい、谷川大佐も亡くなってしまい、苦労をともに出来る人もいなくなってしまい、それでも人生は実りあるのだろう。
なんかあまりうまく感想が書けないが、、、
ずいぶん感想をさかのぼらせると、初回はもう延々とシベリアの話をやっていて、もう暗いのなんのってどうしようもなかった。シベリアの話はあまりに暗すぎて5分しか見られないです。我慢しても15分が最大の限界です。それが延々とやられ、挙げ句、シベリアから11年?12年?ぶりに夫が帰ってきたのに、夫は仕事をせずに家にいる。家事をやるといっても、夫は元士官学校卒業の大本営参謀だから、とても女のやることをやるとは思えない。妻にしては、亭主関白なニート夫をかかえ超迷惑だな、とつい思ってしまった。
で、その後2話からはだいぶ面白くなったものの、軍人、戦争、シベリア、自衛隊、戦闘機って、これね、今の日本のドラマ視聴者で、このキーワードを見て興味を引かれる人がいったい何%いるのかね、という感じで、ちょっとねえ。。。
そりゃ、数字も取れないわ。
で、あまり興味が持てず録画失敗しているうちに、柳葉敏郎が前回までのあらすじで死んでいた。そしてその後は、普通のビジネスのお話になったので、戦争モノというか軍事モノアレルギーも起こらず、楽しく見ることができました。
中でも、里井副社長との確執は非常に面白かった。戦闘機のときは自分より下の存在だから里井もあんなに余裕があったのに、気づいたら壱岐がすぐ目の前に来てしまっていたんだろうね。凡人の悲劇というか、無能な男の空威張りというか、ああいうのは、たまに見かけるだけに、見ていて胸が痛いものの面白かった。
そして最後里井が外に出される回では、あまりにも岸部一徳の演技がうますぎるので、つい泣きそうになってしまった。里井の気持ちが伝わりすぎてしまってw
でもさらに里井があまりにも面白いというか、要はそこそこできるけど、そこそこのポジションにしかなれないというか、能力があと一歩という残念な人というポジションにいるという、そのさまがひしひしと伝わってくるような、里井のキャラを、一徳の演技力ゆえに築けていたので、見ていて、とても面白かった。泣きつつ笑う、みたいな。
一徳、最高! 味が本当に出る役者さんだね。
そして里井エピが終わったら、今度は石油。
まあね、紅子さん(天海祐希)がひどすぎましたね。「ブラッディ・マンデイ」とかその他のドラマで出てくる天才ハッカーのような存在でしたね(プゲラ)。
アメリカの独立系会社の社長との接点を欲していた壱岐に、なんと紅子が知り合いだという。そしてイラン国王の側近と接点を持ち入札価格を知りたがっていた壱岐に、なんと紅子がイラン国王の元王妃と友達だと言う。なんたるワープ。要人とどうやってつながるか、山崎豊子又は脚色家が知らないから、または書くのが面倒くさいから、その辺りをブラックボックス化してしまえ!、と、なんでも困ったら便利に紅子を使って、紅子に全ての魔法を使わせて話をはしょってワープさせました! 紅子、魔法使い又は天才ハッカー説の誕生ですwww
そういった紅子の使い方が変な挙げ句、天海さん、あんなに演技力があるのに、なんといっても、「あの子はただ立っているだけで男役としての華がある」と理事長に言われて若くして大抜擢された元宝塚男役トップスターですからね。どんなに演技力があっても、コケティッシュな女役は難しかったようです。見ていてつらかった。まったくさまになっておらず、「コケティッシュな女を演じている女」にしかなっていなかった。でもそういう人も現実で見るゆえに、ますます、紅子は見ていて痛くてつらかったw
で、稲川素子事務所のせいでしょうかね。イラン国王の側近のドクターの演技が下手すぎですね。入札価格も何もあったもんじゃありません。あんな人が側近ですか?
あと、どうでもいいところだけど、なんで近畿商事の専務の兵藤(竹野内豊)がビジネスクラスで出張なの? ファーストクラスじゃないの? 近畿商事ってけち? あの時代の大企業の専務以上でビジネスってあるのだろうか。
さて、話を戻すと、石油系はなんだか話としては見ていて面白かったけど、あの辺りはかなり脚本はぼろぼろだったようにも思います。壱岐みたいな男があえて怒鳴るぐらい気持ちを抑えられなかった、見せ場を描きたかったのかもしれないけれども、あんな風に兵藤にどなるんじゃ、大した人物じゃないね。小物っぽくなっちゃうよ、壱岐が。
で、ドクターに虐殺の話をするのも、あんなことして良い関係が築けるわけがないじゃないか。脚本のおかしさが全開でした。ドクター役の俳優のチープさも加わって、「処方箋」という言い方が、ややコントのようでした。。。
しかし、この辺は、話の勢いと、里井のキャラ・演技力と、あと大門社長の演技力でカバーです。
原田芳雄がすごかった! 感動しました!
最初の頃は、企業のトップらしい、あの余裕、貫禄がすごかったし、里井を出す辺りでは、これまた企業の上で生きていくためには必要であろう駆け引き、策略がわかった上で、壱岐を残すことは自分の首を絞めることになるかもしれないけれども、壱岐の石油プロジェクトでさらに会社を発展させて、会社を躍進させた大物社長として自らも名をはせたいとでも思ったのか、裏に何か考えがあって、甘い考えではなしに、里井を出す決断をしたように思ったし、
そしてなによりですね、最終話1話前から、老人感がすごかった! なんなんだ、あの老人感は。メイクと髪型もあるだろうけど、声もそうだし、体の重心のかけ方がいかにも老人なの。杖ついているからだけではなくて、座っていても立っていても、なんか変なところに重心をおいて力んでいるというか、あれこそお年寄りの立ち方、座り方ですね。びっくりした。
で、さらに、老醜化というか、老人特有の頑固さ、幼稚さみたいなのも、非常にうまかった。
役員会で、石油が出たとの報告を受けて、壱岐が涙ぐみ、みなが拍手しているところでの、里井と大門の表情! なんですか、あれ! なんなの、あの名演技! すばらしかったですね。
壱岐に対陣を決めたという社長室のシーンでも、最後子どもっぽく怒ってみたり、そして最後の最後は子どもっぽくなって、でも力なくなっていく、あのさまは本当にすばらしかった。
なんたる名演技! 原田芳雄最高でした! すばらしい演技だった!
唐沢も良かったけど、里井の味と、大門の一挙手一投足まで計算されたすばらしい演技に比べてしまうと、やや薄いというか、緻密さが足りないようにも思いました。
そして、大好きなサダヲですが、ちょっとね、変人すぎませんでしたか? このドラマ、記者といえども別に変人じゃなくていいし、変人だと一人でドラマから浮いていたので、もう少し普通の人っぽくしてほしかったです。梶原善さんだって阿南さんだって松重さんだって古田新太だって浮いてなかったよ。。
「宿命」とか「ヤンキーくんとめがねチャン」の皆川猿時さんだって浮いていませんよ、変人臭消えていますよ。サダヲも変人臭を消してほしかったです。。
いやあ、原田芳雄が最高だった!
ぜひ、原田芳雄と岸部一徳のドラマをまた見たい。「風林火山」の武田家臣団に二人に入ってもらいたいです。竜雷太と千葉真一と一緒に見てみたい。
最後に、数字が取れなかったことについて。
そりゃね、そもそも、シベリア、戦争、軍人、自衛隊、航空機という話は数字が取れないと思います。その後も、社内政治と社外政治の話ですよね。会社で生きていくためには社内政治と社外政治が必要であり、その中での人間模様とか、駆け引きとかも面白かったけど、日本のドラマ視聴者層はそういうのは別に面白いと思わないと思うよ。とりあえずF層でそんなの好む人稀だし、M層でもM1は好まず、M2は逆に見たくなく、M3も好まないのでは?
あと、微妙に中途半端。社会派ドラマにはなれず、社内政治と社外政治の駆け引きを緻密に描写しているかといえばそんなことなくて、そんなご都合主義的に進むかよ、みたいなところがあって、やっぱり娯楽作品なんだと思う。でもこれを娯楽ドラマとして見る人もあまりいないだろうし。
そりゃ数字取れませんよね。「白い巨塔」は、院内政治の話とはいえ、病院内の院長選とかって「家政婦は見た」的な興味を引くテーマだったし、あれは「不毛地帯」の脚色よりももっと娯楽性を出していたと思う。娯楽性というか、社内政治とか社外政治に興味がもてない視聴者も楽しめるような肩の力を抜ける作品になっていたと思う。こちらは社内政治と社外政治が好きな視聴者(そもそも数がものすごく少ないだろうけど)にとっては、里井のキャラと角田の立ち位置以外は特段面白くない程度にしか詰め切れておらず、それらに興味のない視聴者にとっては楽しめない話になってしまったという感じを受けました。
あと思ったのは、小雪はなんなの? 上官のお嬢さんにあの時代に手を出して結婚しないなんてあるの? 実はあの時代もそういうことはあったの? よくわからん。
あと、最後のエンディングのタイトルバックと音楽は良かった(除く、××家などのクレ整理。あのクレはイケてない。)。
今、最終話を見終わりました。
ラスト2ヶ月分ぐらいは、本当に展開力が強くて飽きなかったけれども、最終話は延長もしていないのに、なぜか若干間延びした印象を受けましたが、そして最後、いつもエンディングで流れているような白い景色の中で壱岐正(唐沢寿明)がいる、というシーンは予想通りだったにもかかわらず、最後のシーンと、そしてエンディングに、ジーンときてしまいました。
最終話は脚本にも粗がかなり見られたように思ったのに、それでも、壱岐正さんに「お疲れ様でした」と心から言いたい気分でした。それだけ壱岐の人生に感情移入できたということで、脚本としては成功なのでしょうか。
生き抜いた… とても大変なことが色々とあったけれども、自分の道を歩み、生き抜いたという印象を受けました。
谷川大佐(橋爪功)のように亡くなった人もいれば、里井副社長(岸部一徳)のように生きた人もいれば、大門(原田芳雄!)のように生きた人もいる。いろんな人生がある中で、裕福さであったり地位の高さであったり報われ度であったり、そういうものは様々だけれども、人生において一番大事なのは、人生の豊かさなのだな、というのがつくづく感じられました。
懸命に生きていけば、深みのある、豊かな、実りある人生となるのでしょう。壱岐さん、お疲れ様でした。もし妻(和久井映見)が生きていたら、壱岐の選択に、ただ優しく「お疲れ様でした」というのかな、と思った。そしてそんな妻も亡くなってしまい、谷川大佐も亡くなってしまい、苦労をともに出来る人もいなくなってしまい、それでも人生は実りあるのだろう。
なんかあまりうまく感想が書けないが、、、
ずいぶん感想をさかのぼらせると、初回はもう延々とシベリアの話をやっていて、もう暗いのなんのってどうしようもなかった。シベリアの話はあまりに暗すぎて5分しか見られないです。我慢しても15分が最大の限界です。それが延々とやられ、挙げ句、シベリアから11年?12年?ぶりに夫が帰ってきたのに、夫は仕事をせずに家にいる。家事をやるといっても、夫は元士官学校卒業の大本営参謀だから、とても女のやることをやるとは思えない。妻にしては、亭主関白なニート夫をかかえ超迷惑だな、とつい思ってしまった。
で、その後2話からはだいぶ面白くなったものの、軍人、戦争、シベリア、自衛隊、戦闘機って、これね、今の日本のドラマ視聴者で、このキーワードを見て興味を引かれる人がいったい何%いるのかね、という感じで、ちょっとねえ。。。
そりゃ、数字も取れないわ。
で、あまり興味が持てず録画失敗しているうちに、柳葉敏郎が前回までのあらすじで死んでいた。そしてその後は、普通のビジネスのお話になったので、戦争モノというか軍事モノアレルギーも起こらず、楽しく見ることができました。
中でも、里井副社長との確執は非常に面白かった。戦闘機のときは自分より下の存在だから里井もあんなに余裕があったのに、気づいたら壱岐がすぐ目の前に来てしまっていたんだろうね。凡人の悲劇というか、無能な男の空威張りというか、ああいうのは、たまに見かけるだけに、見ていて胸が痛いものの面白かった。
そして最後里井が外に出される回では、あまりにも岸部一徳の演技がうますぎるので、つい泣きそうになってしまった。里井の気持ちが伝わりすぎてしまってw
でもさらに里井があまりにも面白いというか、要はそこそこできるけど、そこそこのポジションにしかなれないというか、能力があと一歩という残念な人というポジションにいるという、そのさまがひしひしと伝わってくるような、里井のキャラを、一徳の演技力ゆえに築けていたので、見ていて、とても面白かった。泣きつつ笑う、みたいな。
一徳、最高! 味が本当に出る役者さんだね。
そして里井エピが終わったら、今度は石油。
まあね、紅子さん(天海祐希)がひどすぎましたね。「ブラッディ・マンデイ」とかその他のドラマで出てくる天才ハッカーのような存在でしたね(プゲラ)。
アメリカの独立系会社の社長との接点を欲していた壱岐に、なんと紅子が知り合いだという。そしてイラン国王の側近と接点を持ち入札価格を知りたがっていた壱岐に、なんと紅子がイラン国王の元王妃と友達だと言う。なんたるワープ。要人とどうやってつながるか、山崎豊子又は脚色家が知らないから、または書くのが面倒くさいから、その辺りをブラックボックス化してしまえ!、と、なんでも困ったら便利に紅子を使って、紅子に全ての魔法を使わせて話をはしょってワープさせました! 紅子、魔法使い又は天才ハッカー説の誕生ですwww
そういった紅子の使い方が変な挙げ句、天海さん、あんなに演技力があるのに、なんといっても、「あの子はただ立っているだけで男役としての華がある」と理事長に言われて若くして大抜擢された元宝塚男役トップスターですからね。どんなに演技力があっても、コケティッシュな女役は難しかったようです。見ていてつらかった。まったくさまになっておらず、「コケティッシュな女を演じている女」にしかなっていなかった。でもそういう人も現実で見るゆえに、ますます、紅子は見ていて痛くてつらかったw
で、稲川素子事務所のせいでしょうかね。イラン国王の側近のドクターの演技が下手すぎですね。入札価格も何もあったもんじゃありません。あんな人が側近ですか?
あと、どうでもいいところだけど、なんで近畿商事の専務の兵藤(竹野内豊)がビジネスクラスで出張なの? ファーストクラスじゃないの? 近畿商事ってけち? あの時代の大企業の専務以上でビジネスってあるのだろうか。
さて、話を戻すと、石油系はなんだか話としては見ていて面白かったけど、あの辺りはかなり脚本はぼろぼろだったようにも思います。壱岐みたいな男があえて怒鳴るぐらい気持ちを抑えられなかった、見せ場を描きたかったのかもしれないけれども、あんな風に兵藤にどなるんじゃ、大した人物じゃないね。小物っぽくなっちゃうよ、壱岐が。
で、ドクターに虐殺の話をするのも、あんなことして良い関係が築けるわけがないじゃないか。脚本のおかしさが全開でした。ドクター役の俳優のチープさも加わって、「処方箋」という言い方が、ややコントのようでした。。。
しかし、この辺は、話の勢いと、里井のキャラ・演技力と、あと大門社長の演技力でカバーです。
原田芳雄がすごかった! 感動しました!
最初の頃は、企業のトップらしい、あの余裕、貫禄がすごかったし、里井を出す辺りでは、これまた企業の上で生きていくためには必要であろう駆け引き、策略がわかった上で、壱岐を残すことは自分の首を絞めることになるかもしれないけれども、壱岐の石油プロジェクトでさらに会社を発展させて、会社を躍進させた大物社長として自らも名をはせたいとでも思ったのか、裏に何か考えがあって、甘い考えではなしに、里井を出す決断をしたように思ったし、
そしてなによりですね、最終話1話前から、老人感がすごかった! なんなんだ、あの老人感は。メイクと髪型もあるだろうけど、声もそうだし、体の重心のかけ方がいかにも老人なの。杖ついているからだけではなくて、座っていても立っていても、なんか変なところに重心をおいて力んでいるというか、あれこそお年寄りの立ち方、座り方ですね。びっくりした。
で、さらに、老醜化というか、老人特有の頑固さ、幼稚さみたいなのも、非常にうまかった。
役員会で、石油が出たとの報告を受けて、壱岐が涙ぐみ、みなが拍手しているところでの、里井と大門の表情! なんですか、あれ! なんなの、あの名演技! すばらしかったですね。
壱岐に対陣を決めたという社長室のシーンでも、最後子どもっぽく怒ってみたり、そして最後の最後は子どもっぽくなって、でも力なくなっていく、あのさまは本当にすばらしかった。
なんたる名演技! 原田芳雄最高でした! すばらしい演技だった!
唐沢も良かったけど、里井の味と、大門の一挙手一投足まで計算されたすばらしい演技に比べてしまうと、やや薄いというか、緻密さが足りないようにも思いました。
そして、大好きなサダヲですが、ちょっとね、変人すぎませんでしたか? このドラマ、記者といえども別に変人じゃなくていいし、変人だと一人でドラマから浮いていたので、もう少し普通の人っぽくしてほしかったです。梶原善さんだって阿南さんだって松重さんだって古田新太だって浮いてなかったよ。。
「宿命」とか「ヤンキーくんとめがねチャン」の皆川猿時さんだって浮いていませんよ、変人臭消えていますよ。サダヲも変人臭を消してほしかったです。。
いやあ、原田芳雄が最高だった!
ぜひ、原田芳雄と岸部一徳のドラマをまた見たい。「風林火山」の武田家臣団に二人に入ってもらいたいです。竜雷太と千葉真一と一緒に見てみたい。
最後に、数字が取れなかったことについて。
そりゃね、そもそも、シベリア、戦争、軍人、自衛隊、航空機という話は数字が取れないと思います。その後も、社内政治と社外政治の話ですよね。会社で生きていくためには社内政治と社外政治が必要であり、その中での人間模様とか、駆け引きとかも面白かったけど、日本のドラマ視聴者層はそういうのは別に面白いと思わないと思うよ。とりあえずF層でそんなの好む人稀だし、M層でもM1は好まず、M2は逆に見たくなく、M3も好まないのでは?
あと、微妙に中途半端。社会派ドラマにはなれず、社内政治と社外政治の駆け引きを緻密に描写しているかといえばそんなことなくて、そんなご都合主義的に進むかよ、みたいなところがあって、やっぱり娯楽作品なんだと思う。でもこれを娯楽ドラマとして見る人もあまりいないだろうし。
そりゃ数字取れませんよね。「白い巨塔」は、院内政治の話とはいえ、病院内の院長選とかって「家政婦は見た」的な興味を引くテーマだったし、あれは「不毛地帯」の脚色よりももっと娯楽性を出していたと思う。娯楽性というか、社内政治とか社外政治に興味がもてない視聴者も楽しめるような肩の力を抜ける作品になっていたと思う。こちらは社内政治と社外政治が好きな視聴者(そもそも数がものすごく少ないだろうけど)にとっては、里井のキャラと角田の立ち位置以外は特段面白くない程度にしか詰め切れておらず、それらに興味のない視聴者にとっては楽しめない話になってしまったという感じを受けました。
あと思ったのは、小雪はなんなの? 上官のお嬢さんにあの時代に手を出して結婚しないなんてあるの? 実はあの時代もそういうことはあったの? よくわからん。
あと、最後のエンディングのタイトルバックと音楽は良かった(除く、××家などのクレ整理。あのクレはイケてない。)。