「素直になれなくて」(CX木22)初回の感想です。


最近ドラマ消化が非常に遅れており、今クールのは「臨場」しか見ておらず、「すななれ」も、キャストが地味な印象を受け、なんとなく見る気がしなかったものの、Qさんから、「ラスフレ」のパクリだといわれ、かつ北川悦吏子女史がTwitterで暴言を吐いて炎上したとの話を聞き、早速見てみることにしました。


見てみたところ、なんともいえない感じ…。


完成度は非常に高くて、多分病気明けで、久々のドラマということで、北川悦吏子女史ががんばりすぎたことが原因のように思った。
詰め込みすぎ、というかなんというか。


しかし、上野樹里と瑛太の恋の始まりの描き方は非常に秀逸。見ていてどきどきして、きらきらして見えた。恋がしたくなったし、でも恋ってつらいんだよな、とも思えた。これぞ、まさに北川ドラマ!


ただ、恋愛以外の部分が、詰め込みすぎな印象。恋愛部分だって、初回でかなりの展開を見せたのにもかかわらず、それ以外の登場人物の人生模様についても、がんがん詰め込んで描いたせいで、見ていて苦しいというか、息がつけないというか、もう少しゆっくり展開していかないと、見ている側があっぷあっぷになってしまい、なんだかいやになってしまうように思った。


「ラスフレ」とかの詰め込み展開は、90年代の元祖ジェットコースタードラマのように、ありえない、笑える展開をがんがん詰め込むことで、笑えるし面白いという風に思うが、こういう別に笑えない展開をがんがん詰め込まれると、見ていると若干息がつまるように思う。


そして、恋の部分は非常に秀逸だったものの、それ以外の人生模様の部分が、テンプレ風というか、ドラマにありがちな人生模様の描かれ方ベスト10をダイジェストにして詰め込みました、的なところが、ひどかった。


・医者のふりをする医療機器?メーカー営業が、医者にいびられ、上司に罵倒される
・デブな女上司(渡辺絵里子)にキスや肉体関係を迫られ、断ったら元の部署に戻すと脅されるイケメン編集者(玉山鉄二)
・美人な年上彼女(井川遥)となにやら訳ありそうな男(瑛太)
・貧乏ゆえに万引きする少女
・妊娠しているかもしれないものの、相手に逃げられ、やけになってその日会った男と寝ようとする女(関めぐみ)
・お局にいびられる臨時教員(上野樹里)


と、まー見たことありますよね的エピが満載であった。既視感ばりばりというか。


これ、「ラスフレ」のパクリではないですよね。そもそも北川悦吏子女史がそんなことをするわけがない。才能が枯渇したとはいえ、北川女史クラスであれば、あんな雑魚の浅野脚本なんかパクリません。自分の過去の栄光のドラマを劣化させてセルフパクリするのが北川女史ですから。


というか、「ラスフレ」自体が、これまでの日本ドラマの設定や展開を使っていたので、そしてこのドラマも、これまでの日本ドラマにありがちな展開ベスト10を詰め込みました的なので、似ていると思う人もいるのかもしれないけど、逆に「ラスフレ」が、80年代90年代の日本ドラマをぱくってるんだよ。


「君が嘘をついた」的、経歴詐称、
「素敵な片思い」的、非対面コミュニケーションで親しくなっていく男女、
「愛という名のもとに」的、友情と人生模様と恋愛事情&チョロ的職場でのいじめ・罵倒、
とかそんな感じ?


そして、電車のシーンでは、「愛しているといってくれ」を思い出しましたね。でも「すななれ」のこのシーンもまあまあ良かった。


「すななれ」、恋愛部分はすごく良いので、普通に恋愛に焦点を当てたドラマにしていればよかったのに。変に若者の人生模様を詰め込んだから、あっぷあっぷな印象を受けるドラマになってしまったように思う。


あとただ思ったのは、いくら恋愛部分が良いといっても、上野樹里と瑛太が逃げるシーンでかかっていた歌がひどすぎ。せっかく、「あら、いかにも恋に落ちる場面ね」とwktkしていたところだったのに、あのどうでもいい歌謡曲みたいなのが入ったせいで、すっかりテンションが下がってしまった。「1リットルの涙」の「粉雪」クラスの歌がほしいところです。それか歌詞のない曲でも流しておいてほしいですよ。


ああ、あと、壊滅的だったのが、きっかわこうじシーン…。壊滅的でした。ラズスレが喜びそうですねw


北川女史、せっかく「たったひとつの恋」から、恋愛シーンだけは以前のような回復を見せてきているので、あまり詰め込まず、頑張ってほしいです。