果てし無く続くトイレへの道…
緊張…
不安…
力み…
度胸付け…
マラソン大会で必ずと言って良いほど
目の当たりにする光景…
レース直前の…
うんこ渋滞!( ;´Д`)
まんまと巻き込まれ
自軍グループのスタートから遅れること2分
たった1人で競技場のトラックを走り出した俺に
会場中が声援を送っている!!
360°から聞こえる拍手
円型スタジアムを悠然と両手を挙げ
気分は古代ローマのグラディエーター( ´ ▽ ` )ノ
ほら
声援が聞こえる………
…こ、う…こ、うんこ!うんこ!
誰がウンコだよ ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ
とにかく俺は今!
100kmマラソンのスタートを切ったのだ!
練習不足も吹き飛ぶ様なハイテンション⤴︎
競技場から続く長い下り坂を
これまたハイテンションで駆け抜ける。
俺より2分先の世界から来た(走り出した)
ランナー達を抜きに抜き
さらに加速しようと足を踏み込んだ
刹那(せつな)!
ずるぅ~っ!Σ(=°ω°=;ノ)ノ
踏み込んだ足が滑っ…!!
否、否、否……… 否!!
パッカカン… パッカン… パッカカン…。
足が滑ったのでは無く…
靴底が取れたのだ
( ;´Д`)あぁーーー!!
走り初めから…
時間にして10分
距離にして…たった2km
絶望に包まれながら
俺は前日の荷造りを思い出していた。
………。
………………。
………………………………。( ̄^ ̄).。o○
妻「せっかく買ったのに!新しい靴、
持っていかないの?」
俺「ダメだ!
何年も俺を支えたこっちの靴にする」
そう。
ココが1つ目のターニングポイントだったのだ
もし!
あの時、新しい靴を選んでいたなら………
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
そんなコトを思いながらも諦める
ワケにはいかない
パッカン… パッカン… パッカン( ;´Д`)うるせ~
足は痛いわ
スピードは上がらないわ
自分に都合の良い妄想だけが
脳内を埋め尽くす
沿道から突然ッ!
これ…
使って下さい!!
靴を貸してくれたー ( ´ ▽ ` )ノやっほ~♪
否!( ̄◇ ̄;)
普段から鍛え込んだ足だ!
アスファルトはもちろん砂利道だって
裸足でもイケる…?!………はず…?だ??
否!否!( ;´Д`)
こんな、くだらない事を考え続け
走り出してから9時間32分後
やっと到着した第5関門
しれっと近づいて来たおっさんがいきなり!
俺のゼッケンをいきなり!
!(◎_◎;)えっ
引っ剥がしたーーっ!
何してんだー!
(; ̄O ̄)
何が起こったのかしばらく理解できなかった
俺の後に到着するランナー達も
おっさんにゼッケンを引っ剥がされて行く
あぁ…
なるほど…………
時間は………9時間32分 35秒 36秒 37秒…
関門の制限時間は9時間30分
2分!足りなかった_| ̄|○
スタート直前、うんこ渋滞でロスした
2分が戦い続けられるか否かの
ターニングポイントだった…
72.2km地点
無念にもタイムアウトで失格となったが
様々なアクシデントの中
諦めたのでは無く!
最後までコースに立っていられた事は
本当に嬉しかった
欲しかったなぁ~ 完走メダル
欲しかったなぁ~ ウルトラと云うタイトル(称号)
競技場に戻り
しょぼくれる俺を優しく励ましてくれたのは
ゴールドメダリスト
エリック・ワイナイナだった
準備もレースもキツイ
ウルトラマラソン
もう、やりたく無い…って思いながら
俺はきっとまた挑戦してしまう。
そう、
バカッコ良く!
( ̄▽ ̄)ニヤ

