掴(つか)んだーーっ!!!
ギチッ!
ギチチッ!
うおぉぉぉぉぉ………(>人<;)
片手に橋脚!!!
もう一方の腕には…
B・B ヤベ!(体重 85kg)
時間を少し遡ろう
………。
……………。
……………………。
ランニングしていた俺達は
橋の絡んだ交差点で立ち往生していた。
対岸へ渡りたいワケでは無い!
橋を横切りたいのだが、信号が無いうえに
交通量が尋常(じんじょう)じゃ無く多い
橋の向こうへ行く方法を模索しているのである。
かの有名な一休さんは
「この橋渡るべからず」
の立札に対し………
橋(端)が通れ無いなら
真ん中を通る!
恐るべき屁理屈で一休さんは橋を渡った
現代の一休さんになるべく
B・Bヤベは自信満々でこう言った………
Tさん!橋の下をくぐりましょう( ̄▽ ̄)ナイス
( ̄◇ ̄;)頭ったま 悪りぃー…ボソ
俺は、この後の展開に期待しつつ了承した
橋の下に入るとすぐ!
川に向かって急勾配(きゅうこうばい)
結構な角度が付いたコンクリートの堤防
ホフク前進でも狭い…
カラッ……カラッ………カッ
ポチャン!
ヤベッチのイタリア製ジャージのポケットから
携帯が転がり落ちた
あばば∑(゚Д゚)
身を乗り出しバランスを崩したヤベッチを
とっさに掴(つか)む
ギチッ!
ギチチッ!
うおぉぉぉぉぉ………(>人<;)
一度は掴(つか)むも引き上げる事は叶わず…
よほど力んで堤防にしがみついているのであろう
ヤベッチはゆっくり、ゆっくり
哀れな表情を浮かべながら滑り落ち
ドブ川に沈んで行く。
あぁあぁあぁあぁ~~~( ;´Д`)
象徴的なシーンだ…
世の中(せかい)が必要としなくなったモノ達が
ここに集まってくる
ヘドロ…………
廃タイヤ…………
壊れた自転車…………
そしてまた一つ…
ドボン!!
ヤベッチが加わった………
立ち上がったヤベッチは
悔しさを押し殺したビッグスマイルでこう言った
Tさん!
冷たくて気持ち良いですよ♡
さぁ!( ´ ▽ ` )ノ
足付いて良かったね( ̄◇ ̄;)ぜってー行かねーよ…ボソ
本物のバカはやっぱ凄げぇなと
心からB・Bヤベの偉大さを感じつつ
俺はバカッコ良く!!
橋の下を渡りきったのだった。
