この男…
B・B『ジムに通おうと思うんですよ♪
近いうちに一日体験に行ってきます!』
数々の経験からだろうか??
それとも直感からだろうか??
俺の脳に強く浮んだ言葉…
ヤベ 存在(あ)るところに 笑 い有りっ!!!
オレ『よしっ! 俺も行こう!』
仕事を終えた俺達はジムの
一日体験へと向かった
さすらいの口笛
ジムに到着(つ)いたB・Bは
この日の為に俺を呼び出し連れ回した挙げ句
2時間かけて選んだイタリア製の高級なジャージを身に纏(まと)い
ヤル気満々である
受付を終えトレーニングルームへと案内される途中
待合室で一人の女性が合流
彼女も初心者講習を受ける様である
20(はたち)くらいだろうか??
身長およそ… 170cm 体重は50kgほどであろう
均整の取れた身体に整った顔立ち
誰の目から見ても美人と言える風貌である
言葉には出さないが
ビンビンに彼女を意識している様子が
B・Bから伝わってくる
オレ『あの娘… カワイイな』
B・B『ちょっ!ななななナニ言ってるんで…☆Д淲☜ヾ∞@… ハイ…』
ジムのトレーナーにマシーンの説明や注意事項の
説明を受けながら一つ一つ実演させられる
オレ『身体柔らかいんですね 何かやってたんですか?』
女性『チア(チアリーディング)やってたんです
でも学校と両立できなくなって…』
笑顔が可愛くノリが良い
軽い自己紹介から他愛無い会話
彼女から聞き出した情報をB・Bへ与え
彼の背中をそっと押す…
『※空を見に誘うのは止めとけよ!』
※B・Bレジェンドの始まり→T-600さんの今日のお仕事 32☆
『ちょっ!むむむむムリですっっって…♪¥艸◯ヾ∞@… ハイ…』
言葉とはうらはらにチャンスを狙っているのが良く分かる
ギラギラと眼を輝かせ
猟奇的に………
獲物を狙うハンターは
機会を窺(うかが)えば窺うほどに
挙動不審な変態である
チャンスは突然訪れる!!!!!
ベンチプレスでバーベルを挙げる俺達の元へ
彼女はゆっくりと歩みを進め隣のベンチに腰掛けた
『教えてもらってもいいですか?』
俺は胸に載せたままの100kgのバーベルを素早くラックに引っかけ
B・Bとポジションを入れ替える
この時、俺は確信した
絶対に何か起ると
さぁ……… 来い…
笑いのモンスター
B・Bよ…
チカラを解放するのだ………
『いいかい? コレはね』 ( ̄▽+ ̄*)
つい先ほど俺が教えた内容を得意気に
彼女に指導(おし)えバーベルに手をかける
B・Bが挙げられる重さは、せいぜい60kg
バーベルの重さは俺が最後に挙げた100kgのまま変えられてはいない
俺はその事を知りながら
彼がこれからどうなるのか?
興味を抑える事ができなかった
ほっ!!!
かけ声と共に一瞬浮いたバーベルは
もの凄いスピードでB・Bの胸へと落下を始める!!!
0.2秒 脳が異常を察知…
0.5秒 脳からの危険信号が発信…
0.7秒 腕へ全力でのブレーキを要請…
1秒…
生命の危機に曝(さら)された
彼のとった行動は…
放屁!!!!!
ぶうぅううぅぅーーっっっぶっ!ぶっ!
それが”屁”の音である事は
そこに居る全ての人間が理解した
驚き…
戸惑い…
静寂に包まれるトレーニングルーム
奇跡的にラックへと持ち上がったバーベルは
まるで…
ガス圧(圧力)で挙がった様に見えた
ぎゃははははははは♪(≧▽≦)シヌー
笑い転げる俺を残し
無言のままトレーニングルームを立ち去ったB・B
恋は動作からおよそ1秒で散った…
そんな彼からの年賀状もツッコミどころ満載である
小学生か∑ヾ( ̄0 ̄;ノ

