この話は今から およそ17年前…
俺が今まで生きた29年の人生で
もっとも、不可解な体験である。
中学校生活が始まると同時に
親の引っ越しに伴って、 新顔が入って来る。
彼女はそんな数名と共に 俺が通う中学校にやって来た。
座る席が近かった
この年頃(ころ)、付き合う理由など こんなものだろう。
彼女の名前はミユキ
冬に生まれたのだろうか? 美しい雪と書いてミユキ
目立つタイプじゃなかったが…
色白で、均整の取れた顔立ち
聡明な…と表現するのがピッタリな美人だった。
放課後、河川敷をブラブラするのが
俺達の お気に入りの過ごし方…
特に目的もなく…
特に理由もなく…
一緒に居たいから居る
ただ… 夜まで
ただ… 時間が許すまで
ただ… 流れる甘い時間…
カッコ付けたがりの俺
いつも そっと仕込む スペシャル!!
俺『良いモン 見せてやるよ!!』
ミユキ『なに?』
俺『じゃ~ん♪ 原チャリ!!』
ミユキ『どうしたの? これ?』
俺『まぁ 色々な… そんな事より乗れよ♪』
海までのドライブ
二人で過ごす時間は いつも…
あっ という間だった。
辺はすっかり暗くなり
別れを名残り惜しむ二人…
明日、また会えるのに
繫(つな)いだ手を 離せずに
河川敷の柵にもたれたまま… 流れる刻(とき)…
愛しさを押さえきれず
強く抱きしめる
彼女の肩越しに、俺が目にしたのは…
!!!
突然!! 空に表れたUFO!!
不規則に!!
鋭角に!!!
凄ぇ!! スピードで!!!
オイ…オイ…オイ…!
俺『ミユキ!! あれっ!見ろ!!』
ミユキ『う… うん…』
大興奮の俺をよそに
ちっとも盛り上がらない ミユキ
十数秒後… 消えたUFO
俺『いや~初めて見た!! 明日、皆に教えてやんべ!』
ミユキ『ううん。 ダメッ!! 秘密にしよう!!』
俺『何でだよ? だって…』
ダメ!!!
ミユキの迫力に、 それ以上 何も言えなかった。
しかし… 明らかに様子がおかしい…
次の日…
ミユキは学校へ来なかった。
その次の日も…
そのまた次の日も…
UFOを見た日から 3日目
彼女が引っ越した事を知った。
それから17年後…
今年30歳になる俺は ごく最近まで
この事を忘れていた。
当時の友達に聞いたところ 彼女は確かに存在していた。
しかし、UFOを見てから3日以内の別れ、引っ越し…
今の今まで すっぽりと抜けていた記憶。
俺の初めての恋人
彼女はきっと…
長っげぇ~の読んでくれて…
あざっす!!
とっても不思議な話なんだけど!
今回は実話だぜwww
