7月からテレビ東京ほかにて放送された大人気TVアニメ「月刊少女野崎くん」と、10月5日(日)から同放送局系列・同時間帯ほかで順次放送中のTVアニメ「繰繰れ!コックリさん」の合同上映イベント『「月刊少女野崎くん」×「繰繰れ!コックリさん」最終話・第1話先行上映イベント』が9月21日(日)、よみうりホールで開催された。
イベント当日に一部地域で最終回を迎えた「月刊少女野崎くん」の最終話と、2週間後に放送開始の秋の新番組「繰繰れ!コックリさん」の第1話の先行上映、そして各アニメに出演している豪華声優陣によるトークイベントが見られるとあって、会場には多くのファンが駆けつけていた。
ちなみにこの日に登壇したのは「月刊少女野崎くん」から中村悠一さん(野崎梅太郎役)、小澤亜李さん(佐倉千代役)、岡本信彦さん(御子柴実琴役)、小野友樹さん(堀政行役)、「繰繰れ!コックリさん」から広橋涼さん(市松こひな役)、櫻井孝宏さん(狗神役)、中田譲治さん(信楽役)の7人だ。
まずは「月刊少女野崎くん」のキャスト陣によるトークから。中村さんが「今日は僕のために集まってくれてありがとう!」とご機嫌な発言で場内の笑いを誘うと、小澤さんはやや緊張した様子ながらも「11話の予告でみなさん、興奮してくれたと思います。気が気じゃないと思います!」と最終話への思いを寄せた。
そんなメッセージを受けて、いよいよ最終話(第12話)「この気持ちが恋じゃないなら、きっと世界に恋はない。」 の上映がスタート。夏祭りを舞台に、野崎くんとヒロイン・千代ちゃんのもどかしくやきもきするような恋の行方、そして結末に会場からは歓声と拍手が巻き起こっていた。エンディングでは本編には登場しなかった野崎くんの弟・真由の姿も見られ、続編を期待させるような最終話だった。
上映後、再びキャスト陣がステージに登場。最終話を見終えて「私のなかではMAX興奮しました!」という言葉通り、興奮気味に語る小澤さんに対して、中村さんは「絵と演出があるのは、今日はじめて見ました。プレスコ(※セリフや声を先行して収録し、それにあわせて映像を制作する手法)だったので、だいぶ前に収録が終わってまして。次にどんなセリフを言ったのか忘れてました」と冷静なコメントで応対し、主人公とヒロイン役の2人の温度差に観客は爆笑。
ちなみに1話放送の時点で最終話のアフレコは終了していたそうで、肝心の1話のアフレコは都内に大雪が降った日であることも暴露。「早く帰りたいと思っていた」と中村さんが正直な感想を言うと、出演者陣も笑っていた。
岡本さんは最後の、野崎くんの思わせぶりな告白シーンについて「(収録現場では)中村さんと小澤さんをふたりにするために、空気を読んで、他のキャストは全員スタジオを出たんですよ」と秘話を明かしてくれた。
思い出深い人について聞かれると「小野大輔さん。マイナスのイメージで、ですけど」と岡本さんが言えば、小野さんは「鹿島(CV:中原麻衣)かな。テンポよく掛け合いができてうれしかった」と楽しそうに話してくれた。
最後に中村さんは、エンディングで野崎くんの弟がちらりと映ったことに触れ、「楽屋で岡本くんが『CVは誰ですかね?』と話しながら見ていたくらいですので、これからもまだ展開していけばいいなと思います」と主人公らしく続編への思いを語ってくれた。
続いては「繰繰れ!コックリさん」の第1話が先行上映が行われた。本作は、自分を「人形」と呼ぶデンパ系少女・市松こひなが、コックリさんで呼び出したケモ耳イケメンの“コックリさん”に取り憑かれながら、犬の霊・狗神や化け狸の信楽たちと少し不思議な日常を送るという非日常系モフモフコメディだ。
記念すべき第1話「人形少女・ミーツ・コックリさん!」の上映が終わると、今度は「繰繰れ!コックリさん」のキャスト陣3人がステージへ。第1話を見た広橋さんは「アフレコ中はみんなが不安いっぱいでした。どういう風に音楽がつくとか演出がわからなかったので……。だから、今日、完成版を見て感激しました!」とコメント。
櫻井さんは、第1話では自身が演じる狗神が「わん」と吠えるのみで、セリフがないことに触れつつ「(コックリさんが陽なら)彼は陰のストーカーで変態です。ダークなキャラクターで、ちょっとグロイ描写さえも滑稽に見えるような子。1話では美しい感じですが、このあと崩れます」と宣言。
中田さんに至っては信楽が一言もセリフを言わなかったため、「今日の役作りは完璧でした」とコメントすると。広橋さんと櫻井さんから総ツッコミ。「僕、キッチンタイマーの声もやってるから」と、こひなの家にある残念なタイマーの声で第1話は出演していることを明かしてくれた。
作品に登場するキャラクターについて「コックリさんは一家に1人は欲しい」(広橋さん)、「狗神の性別は不明です」(櫻井さん)、「彼(信楽)は男の理想を体現している。ある意味才能がある」(中田さん)と思い思いに語ってくれた。
ここからは「月刊少女野崎くん」のキャスト陣もステージに再登場、イベントに参加できなかった小野大輔さんからのビデオメッセージを鑑賞することに。小野さんは「月刊少女野崎くん」では前野蜜也役を、「繰繰れ!コックリさん」ではコックリさん役を演じており、両作品で演じたキャラクターや作品への思いなどについてたっぷりと話していた。
「(『月刊少女野崎くん』は)僕とたぬきがなくてはならない存在だと思います!」と胸を張って宣言するも、あまりに長いビデオメッセージに、ステージでは「まだ続くの?」や「みなさん、トイレタイムですよ」と7人が言いたい放題。しまいにはステージに座り込んでビデオメッセージを見たりと、思い思いに小野さんからのメッセージを楽しんでいた。
今回の上映会は“イベント”ということもあり、ここからはバラエティコーナー『チームワークを深めましょう』も行われた。これは両作品ともタイプが違うとはいえ“たぬき”が登場するという共通点にちなみ、1枚の絵のなかから自分たちの作品に出てくるたぬきが何匹いるかを探す『タヌキを探せ!!』と、ヒロインに見立てたボールをラケットに乗せて先にゴールした人が勝ちという『私をゴールにつれてって!』の2つの企画が行われた。
観客にたぬきの数を聞いてみたり、ボールが客席に落ちたりとハプニングに見舞われながらも接戦の末、「繰繰れ!コックリさん」チームが勝利し、賞品としてたぬきまんじゅうを受け取っていた。
終始笑いに包まれたイベントの最後には、出演者全員からファンへあたたかいメッセージが贈られた。
小野:いつも家で放送を1人で見ていて、ゲラゲラ笑っていたんですけど、その笑いをこういう形でみなさんと共有できてうれしかったです。またいつか「月刊少女野崎くん」としてお会いできるとうれしいなと思います。引き続き応援してください。ありがとうございました。
岡本:収録のときにテスト中でも笑いが起きていまして、そこから今日までずっと笑いを全員で共有できたのが楽しかったです。個人的にも「みこりん」という、自分とあだ名が似ているキャラクターを演じられたので忘れられないキャラクターになりました。また演じられたらいいなと思います。
小澤:千代ちゃんは本当にたくさんの方に愛されて、私も大好きなキャラクターです。これからもずっとずっと忘れないで、愛し続けていただけたらと思います。まだイベント(※11月16日開催の『スペシャルイベント~ロマンス祭~』)やラジオがありますので、応援をよろしくお願いいたします。
中村:1クールはあっという間だなと思いました。先ほども言いましたが、最終話の収録が終わってからのオンエアだったので、初回の収録から考えると半年くらい見続けてきた作品です。終わってみると本当にあっという間に過ぎ去ってしまったなと思います。原作もアニメも応援していただければまたお届けできる機会があるんじゃないかなと思っていますので、よろしくお願いいたします。
中田:今年の下半期は、僕が最初にあいさつした「コックリは!」がはやるのではないかと思います! 学校でも会社でもそうやってあいさつして、信者を増やしていっていただければと思います。と、まじめな話になりますが「繰繰れ!コックリさん」はおもしろいので、是非応援してください。
櫻井:シュールだけど、どこか心がほっこりするような作品なので、是非ともたくさんの方に見ていただいてクスッと笑っていただけたらなと思います。
広橋:私、人生ではじめてこんなにもてる役をやっているのですが、スタジオで「すごいもててますわ~」と言うたびに「違うよ?違うんだよ、広橋?」と言われながらも、めげずにがんばっています。
実際にもてているかどうかはこれからはじまるアニメを見ていただいて、回を重ねていくごとに「広橋さんの言っていたこと、当たっていたなぁ」となるか「いやいやいや、気のせいですわ!」となるかは皆さん次第なので、是非これからじっくりとご覧になってください。