← 齋藤孝著 女性に必要な12の力
本屋さんで探しても「品切れです」と店頭でお見かけしない本だったので、図書館で予約をかけて
入手した本である。
借り手が後に控えているらしいので速読する。
図書館サービスの限界って、この貸し出し日数でもあるなぁと(じゃあ、買えばよいのだが)、一応図書館司書資格保持者ぶって考えてみるが、作家にとっては図書館に納入されるよりも、
一般的に売れたほうが利益になるからなぁと、わけのわからんことを逡巡する。
これも、熱帯夜のためだろうか。
この本を所望していたのは、齋藤孝氏と美輪明宏氏の対談がなんといっても読みたかったからである。
しかし、美輪様だけではなく、ずらりとならんだ他の11人の女性もなるほどの並びで、
(ここで気が付いたが、美輪氏以外みな女性。やはり齋藤先生のなかでは、美輪氏は女性にラインナップされているらしい)
黒柳徹子、塩月弥栄子、夏木マリ、草刈民代、プリンセス天功、フジコ・ヘミング、倍賞千恵子、安達瞳子(華道家)、富司純子、宮沢りえ、中島みゆきら諸氏、それぞれに「○○力」が付随する。
全てに齋藤先生は、十八番の○○力でまとめているが、美輪氏は、
受難のパッションと情熱のパッションの二通りをかけた「パッション力」である。
して、対談の内容は、齋藤氏が指摘するように、美輪氏がコンサートで曲の合間になさるお話(バンドさんが
譜めくりをする間の時間の確保とのこと)が紙上に再現されたようで、快適なテンポで流れる。
「言葉、声、というものは、その人全部が、表れるものじゃないですか。知識、教養、人格、さらには前世からの因縁、そういったすべてを表に搾り出して発せられるものですよ。」という、美輪氏の言葉。
前世からの因縁まで!!そーだったのか!
心理学的にいえば、人の感覚を100とすれば、視覚が70%、聴覚が20%、その他の感覚(触覚、嗅覚、味覚など)が10%であるから、視覚の次に聴覚が大事なので、なるほどである。
他の11人の方々との対談も、これまたよい流れの対談で、お勧めの本である。
「見えるものを、見なさんな」