その頃私は医療機関では手に負えない難病の方を国内外問わず治療していました。
シンガポールで某国際金融系の会長ファミリーや重役方を治療した際、興味深い話を聞きました。
車椅子の人たちを一堂に集め、集団でまとめて立たせてしまう中国人の気功師?がいるというのです。
丁度2日後にその気功師が車椅子の人たちを集めて集団で治療する予定だというのです。
そんなことがあり得るのか疑問でしたが、興味深かったので私は行ってみることにしました。
100人は余裕で入る広さの会場には、車椅子の人たちが半分ほど、後は杖の人たちが多かったです。
開始時間になると、気功師の先生が来ました。
恰幅のいい50代半ばくらいの先生でした。
まず講話が始まります。
意識で全ては変わっていくという話がメインでした。
歩けると信じ込んでいれば歩ける、病気は存在しないと信じ込めれば病気は存在しない。
どうすれば信じ込めるか?自分の意識を信じ込むことの実例を作る。自分がやりたいと思ったことを確実にやっていく。
自分が困難だと思っているリストを3つ作り、どうやったらそれが可能になるか、5段階のステップで書いて遂行せよ。
そんな内容でした。
そして、講話の最後に
意識の力を既に信じている人たちは今日から立てる!
というのです。
気功の先生はマイクを通して道教の読経のような言葉を始めました。
私はそれを3分ほど聴いた辺りで、立ち上がりたくてむずむずしきて、耐えきれず椅子から立ち上がりました。
周りを見ると、なんと車椅子の方が5名ほど立ち上がり、介助が横に付きながらゆっくり歩こうとしています。
私は自分が見ている光景が上手く理解できませんでした。
気功の先生はマイクを通して読経しているだけに見えます。読経にそんな力があるのか??
10分ほど経過すると、なんと10名以上の車椅子の方が車椅子から立ち上がりゆっくり歩こうとしたり、歩いたりしています。
その読経を聞いていると、空でも飛べるんじゃないかという位からだの中から次々活力が湧き出してきます。
中には感極まり泣いている方もいます。
信じられない光景でした。
恐らく一生忘れることはないでしょう。
気功の先生と話せる時間が参加者は3分ほどあるというので、話に行ってみることにしました。