神:「龍、戦争を引き起こす、原因は?」
龍:「ううううううううう・・・愛国心???」
神:「そう。自分にも愛国心があります。でも、相手にも愛国心がありますよね。そして・・・?」
龍:「そして・・・???」
神:「これは、親子や、夫婦、恋人や、同僚などなど、すべての人間関係に言えることでもあります。争いの原因となるものですね」
龍:「やっぱり、敵意があるから?」
神:「そうですね。敵意があると、どうなりますか?」
龍:「・・・・・・・」
神:「相手を?」
龍:「やっつけたい?」
神:「つまり?」
龍:「・・・・・・・・生きていてほしくない?」
神:「そう! つまり、相手の存在を、認めないのです。
戦争を引き起こす最大の原因は、
『相手を認めないこと』、なのです」
龍:「なるほど!!! そうですね、たしかに、そうかも・・・」
神:「第三者の目から見れば、どちらも愛国心がある素晴らしい人間です。でも、当事者にとってみれば、お互いが厄介な敵となる。つまりここに、善悪はないのです」
龍:「善悪はない・・・。たしかに、そうですね・・・。どっちも正義なんですよね。でも、やっぱり本人となると、難しいんでしょうねぇ・・・」
神:「難しいですね。難しいし、究極に言えば、それもいい経験とも言えます。でも、相手を認めれば、戦争は起こりません。愛する人間とのケンカも、同僚とのいさかいも、なくすことができるのです」
龍:「たしかに、そうですよねえ、でも、難しいなあー」
神:「龍、この宇宙における一番大切なことは、なんでしたか?」
龍:「・・・・・・? あ、存在、ですか?」
神:「そうですね。存在するには、認めなくてはいけません。相手といさかいを起こすとき、不思議にも、相手は存在しないのです」
龍:「???」
神:「相手を認めないから、相手は存在しない。つまり、いさかいは、相手がいない=自分が自分と戦っている、とも言えるのですよ」
龍:「あああ。。。そうかもしれません。。。なんだか、パラドックスというか、すごい切ない構造ですね・・・」
神:「そうですね。まあ、この話はまだまだ深いのですが、少し話を戻しましょう。悪い神がいたとしても、それはそれで理があるのです。少なくとも、悪い神を認めることは、悪いことではありません」
龍:「なるほど。。。なんというか、悪い神を認めることができたら。。。」
神:「はい。それこそが、龍。浄化なのですよ」
龍:「え? 認めるってことが、浄化ですか? たしか、えっと、浄化とは愛することだって言われた気が・・・?」
神:「そのとおり! よく覚えていましたね。以前も言いましたが、魂を磨く=感謝すること。魂を浄化する=愛すること。でしたね。つまり?」
龍:「あ、認めるってことは、愛するってことなんですか?」
神:「そうです。悪い神にも、悪い神の理由があります。あくまで人間の目線ですけどね。そしてもちろん、これは神だけではなく、すべての事象や、人間にも言えることですからね。よく覚えておいてください」
龍:「認めることは、愛すること。ああ、いい言葉だなあ・・・」
神:「ですから、まず、すべての存在を認めましょう。他人も、神も、そして自分もね」
龍:「わかりました。努力します。ありがとうございました!」
以上です。
いい神、悪い神、いい人間、悪い人間。それはどちらも正解であり、どちらも正義なんですね。
でも、そこに「相手の存在を認める気持ち」がなければ、争いが起こる・・・。
言うほど簡単ではないと思いますが、厄介な相手だとしても、何かしらの理由があってそうなっているわけで、まず、その存在を認めるようにしたいですね。
なんといっても、僕たち人間は全員、神様なんですから!