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日本の里海が今熱い!


昨日、民放TVで船橋市のあさりの漁場について放映していた。

(どこの局か忘れました!)

船橋の海岸で漁業組合で管理されてる「あさり」をどうやら違法で獲っているらしい。

通常はあさりの潮干狩りなどは料金を支払って行うものだと思ってた。

漁師さんたちが、稚貝を放流して生計を立てるために維持している漁場に
素人が勝手に本格的な漁道具を持ち込んでごっそり獲って行くではないか!  

獲れたあさりは自分ちで食べるんだろうか?

取材に応じている人のほとんどは罪の意識がなく、

呆れたというか悲しくなってきた。



■懐かしい日本の海辺

ところで、昔の海と言えば、

漁村・漁船の油・岸壁にこびり着いた藤壺・魚を突くモリ、

堤防での水遊び・磯釣り・素潜りの藻ガニ採りなど懐かしい田舎の港を思い出します。

今では、そんな田舎の港に戻ることのできない地域もたくさんあるだろう。


しかし、以前のきれいな港に戻っている海があるとTVで知った。

それは 「里海」 をテーマにした

NHKスペシャル 里海瀬戸内海 

3月23日21:00~放送でした。

素晴らしい取り組みをTV放映していましたので紹介します。


瀬戸内海といえば、

瀬戸の花嫁、淡路島、小豆島、鳴門渦潮、広島の牡蠣、
世界遺産の厳島神社、カブトガニなど有名ですね。

すみません、その程度しか知識がありません。


日本の戦後高度成長期の多くの海岸の様子は、

生活排水や石油コンビナートなどからの汚水が大量に海に流れて

「赤潮」が頻繁に発生して、死んでしまった海が多かった。

瀬戸内海もまた同じように溺死の海であったそうです。



ところが、それが最近なんと海が蘇ってきた!

漁師さんたちが、少しずつ長い時間を掛けて、ひと手間もふた手間もかけて、

昔懐かしいきれいな海に復活させてきているのです。


どんな方法かというと、

それが海のミルクと呼ばれる牡蠣(カキ)の養殖で再生させていたんですね。

ちなみに、カキの養殖はホタテ貝にカキの幼生を付着させて、約1年半ほど、カキ筏(イカダ)で育てるそうだ。

カキは植物性プランクトンを食べて大きくなるが、

この植物性プランクトンこそが悪名高いあの赤潮の原因なのである。

これが大量に発生すると海の生物は酸欠状態になり、みな死んじゃうんですね。

赤潮はピークの70年代には年間300回以上瀬戸内海のあちこちで発生していたらしいのですが、今は随分と発生しなくなっている。


そもそも植物性プランクトンが大量に発生するのはプランクトンの栄養素であるリンや窒素が大量に流れ込むからある。

そこで、その主な原因の工場排水や生活排水の排水規制を行政は行ってきているが、

それだけでは、海の再生には限界があった。


そこで、カキの力を借りたわけですね。

■牡蠣(カキ)
kaki

■カキ筏

kaidana
カキの浄化能力は非常に優れていて、なんと1日で風呂桶一杯分の水を浄化できるそうだ。

カキが豊富な栄養分を吸収することで、海の透明度が飛躍的に良くなる。
そうすると、その透明度が良くなった海に「アマモ」(海藻)が元気に育つようになる。

■アマモ
amamo



この「アマモ」に魚が産卵して稚魚が少し大きくなるとアマモを離れてカキ筏(イカダ)の下ですくすくと成長し、また産卵のため、アマモへ卵を生む。

このアマモの海森も人が手を加えることにより、蘇ったそうだ。
蘇らせていたのは瀬戸内海の漁師で、アマモの種を透明度の高い近くの海に手間をかけ撒いていたんですね。

アマモの海森が蘇るにしたがって、かつて消滅してしまった魚類や「生きた化石」カブトガニやなんとスナメリ(イルカの仲間)も瀬戸内海に戻ってきたのには驚きというより感動でした。


■カブトガニ、スナメリ(イルカの仲間)

kabutokani

sunameri


海の生態系サイクルに昔から人が海と共生してきた姿に立ち返り、海の再生に力を注いだから実現できた「里海」の自然力。


人も海も自然の一部と捉え、自然のなかで人が手間をかけて自然からお礼をもらいながら海で生きる生態系サイクル「里海」が、海の力を回復させたのだ!

実は日本中でこの里海作りを今環境省が推進して各地域で活動されてます。

こちら ⇒ https://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi/


この日本独特の海の再生方法は今、”SATOUMU”として世界の研究者の注目を浴びていて、すでにアメリカ・フロリダやインドネシアのマングローブで「さとうみプロジェクト」が採用されていると紹介していました。

日本の里海が世界中の海の再生に役立っているとは、
日本人として、誇りになります。

私たちも身近な自然を大切にして、

素晴らしい日本の自然環境を取り戻す運動を応援しよう!

■日本の海

umi







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