野毛探訪 | 男の滑走路

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日々の出来事を徒然に・・。

横浜には好きなものが三つある。

クレイジーケンバンド、横浜Fマリノス、そして野毛。

いつか巡ってみたいと思っていた野毛を探索してきた。

予め調べていたのは次のお店。

伸喜(焼き鳥)
野毛末広(焼き鳥)
萬里(餃子)
三陽(餃子)
福田フライ(串焼き)
ホッピー仙人(飲み屋)
武蔵屋(飲み屋)
日の出理容院(バー)
野毛通信社(バー)

そして野毛のご出身である先輩にもアドバイスをいただき、直前に次の候補も加わった。

叶屋(樹木希林さんのご実家が営む飲み屋)
百萬石(飲み屋)
小半(飲み屋)
七福(ふぐ・うなぎ)
村田屋(鰯料理)
ミラクル商会(飲み屋)
魂屋(バー)

まずは野毛の関所「野毛小路」を歩いて、焼き鳥の老舗「野毛末広」へ。
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暖簾をくぐると、煙の向こうはすでに満席。

店の奥で若い店員が、すみませぇぇん的な表情をしつつ両手で×マークをした。

噂には聞いていたけど、17時くらいから人気のお店は満員になってしまうようだ。

次に向かったのは、日本の焼き餃子発祥の店「萬里」。

ここは割と空いていた。

焼き餃子と麻婆豆腐とビール二杯。ごくフツーの焼き餃子だけれど、お腹が減っているからやたらと美味しかった。サクッと食して次のお店へGO。

”毛沢東餃子”で有名な「三陽 」は外に出てるテーブルまで満席。餃子の後に餃子はないよなぁと「三陽」はスルー。

斜め前にある「福田フライ」も店の外まで人があふれかえっているのでスルー。

もう一度末広をのぞいてみた。

店の中を見渡すと手前のカウンターが数席空いている

30分前には満席だったけれど、こういうとこは長居は禁物という暗黙のルールがあるから回転も早い。

「少し待っていただければすぐに入れますよ」と言われ、入り口で待つことに

カウンターの中では、いかにもハマッ子な風情のご主人がせっせと仕込んで、隣で奥様が焼いている。奥にはお嬢さんらしき方もお手伝い。

まずキャベツの浅漬けが出てくる。お箸は出てこないので目の前にある爪楊枝でつまむ。

大瓶一本とハツ、レバー、シイタケ肉etc

人気のモツは売り切れだったのが残念だけど、安いし、旨い。

「ごちそうさま」と店を出ようとすると「何度も待たせちゃってごめんね」とご主人。

あれだけ混んでたのに覚えてらっしゃるとは。

さて、次はバーか、飲み屋かと歩いていると、二頭の馬が目に入ってきた。


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看板には「ミラクル商会」の文字。

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先輩がマニアックなお店としてリコメンドしてくれた場所なので入ってみることにした。

メニューを見ると「ホッピー」だらけ。30種類はあるんじゃないだろうか?

こりゃ、ホッピー頼まないとなぁということで、自分が頼んだのは、これ。


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ガラナホッピー。

♪コアップガラナを一気に飲み干せばぁ♪の詞で有名なコアップガラナとホッピーの甘美なハーモニー。

いつ飲んでもガラナは風邪薬のシロップの味がするけど、これがホッピーと意外に合う。

調べてみたらコアップガラナはホッピービバレッジが扱ってる商品。相性いいのかな?

さて、次はどこへ行こうかと都橋商店街 を通る。


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「喫茶みなと」に惹かれながら、「日の出理容院 」に辿り着く。


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ここがバーであることは気付かないだろう。見た目、廃業して朽ちた床屋にしか見えない。

ボンヤリと明かりが灯っているものの中の様子は全くわからず。入るのに勇気がいったので今回はパスして以前から行きたかった野毛通信社へ向かうことに。

途中、魂屋も発見。ここもディープなかほりが。


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お店がなかなか見つからず野毛の飲み屋街を行ったり来たりして、ようやく野毛通信社を発見。



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某ブログにはヨーロッパで長く生活してきた女性オーナーが個性的で、やや、つっけんどんだと書かれていたのでややビビりながらドアを開けてみた。

「あの~いいですか?」

「入場料もらうけど」

ここは1000円の入場料が要る。入場料を払えば出入り自由というシステム。

ブログに書いてある通りの対応ではあるが、嫌な感じはしない。

お店はなかなかの風情。いい雰囲気だ。

壁にはJR YOKOHAMAディスティネーションキャンペーンのポスターが貼ってある。


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ポスターをよく見ると、このお店だった。カウンターの中の女性=オーナーも映っている。

メニューの説明を受けると、どうやら期間限定の「赤玉ねぎと梅酒のカクテル」が人気らしいのでオーダーしてみた。


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一口飲むと梅酒なんだけど摺った玉ねぎの味がする。当たり前か。個性的ではあるが嫌いじゃない。美味しくてからだに良さそうな味。だけど相当、口が臭くなりそうな。

やがて大きな音のBGMが流れてきた。ん?どうも店の外からの様子。ガラス窓の隙間から外を見るとサックスを吹いている男がいる。

じきに黒いスーツを着たサックスマンが、お店に入ってきた。

「あの~サックスの流しどうすか?私が吹いて、皆さんにウケたら一杯ってのはどうですかねぇ~みなさんっ。」

かなり酔っぱらってる様子。

「ダメだよ、帰りな。」

ピシャッと女性オーナーが一言。

「え~いいじゃないですか。お酒要らないんで一曲だけ吹かせてくださいよ。」

「酔っぱらってるからダメだよ。シラフでおいで。」

しかし、酔っているサックスマンは店を出ていこうとしない。

仕方なく女性オーナーが1000円を渡そうとするが頑なに拒むサックスマン。

「しゃあないね一曲だけだよ」と吹かせてみる。

薄暗い店内にサックスの生音が流れる。

オツだ、オツすぎる。

一曲吹いたところで女性オーナーが気に入ったらしくオリオンビールを差し出す。

「いいねぇ、サックスの流し。なんか野毛って感じだねぇ。毎日やんなよ。」

女性オーナーのツンデレーションも野毛っぽくて好感が持てる。

その後、サックスマンはカウンターに座り、隣の客に下世話な話をしてクダを巻いている。

既に時間は23時半。そろそろお暇の時間。あっというまの4時間ランデブー。

勘定をすませると、女性オーナーから野毛通信社の社員証を手渡された。


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オーナーは10月中旬からドイツで暮らすようだから、また近々来なきゃいかん。


そういえばハイボール飲むの忘れた。ヨコハマ発祥のハイボールを発祥地で飲んでみたかった。


次は武蔵屋で一杯、日の出理容院で二杯、野毛通信社で三杯だな。


お付き合いいただける方、いらっしゃるかなぁ。