約束の旅路 | 男の滑走路

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日々の出来事を徒然に・・。

先日、「約束の旅路 」という映画の試写会が当たったのだが、直前まで観に行くか迷っていた。


イスラムとユダヤ、アフリカ難民、自分には理解できないんじゃないかという気持ちと休日に観るにはややヘビーな内容だなと。


しかし、一方で観に行きたい、観なきゃならないという気持ちもあった。


場所は表参道の裏のほう。

たまにはあの辺を散策するのもよいなと思ったのと、少人数での試写会らしく、きちんと出欠を取るようなので、キャンセルして、これから試写会チケットが当たらなくなってしまうのもいやだなと。


あぁだこぉだ迷ったが、結局、観に行くことにした。


開演時間が刻々と近づく中、表参道駅に到着した。 

アニヴェルセル、表参道ヒルズ、右も左もブランドショップが並ぶ。学生時代には毎日のようにこの辺をぶらついていたが、ガラッと変わってしまった。


神宮前交番の前で地図を見る。おっと行きすぎだ。

ラルフローレンのとこを横に入る。神宮前小学校の路地をまっすぐ。


すると遠くから雄たけびが聞こえてきた「ウラーワレッズ!ウラーワレッズ」
確かXEROX SUPER CUPの日。国立競技場からのチャントがこんなところまで聞こえるのか・・・


やがて会場”copon norp ”に到着。 

観客は20人くらい。


1984年、スーダンの難民キャンプに辿り着いたエチオピア人の少年。
エチオピアに住むユダヤ人(ファラシャ)を密かにイスラエルに出国させる「モーゼ作戦」。

母親は少年に、ユダヤ人と偽ってイスラエルで生き延びることを命じる。

「行きなさい、生きるの、そして何かになりなさい」と。


故郷に残る母への思い、イスラエルでは身寄りもなく孤独な生活が続くが、やがてリベラルなユダヤ人家族の一員となる。黒人への差別、ユダヤ人と偽り続けていることへの葛藤、苦悩は続く。そんな中、少年は母親に手紙を送り続ける。


時が経ち、少年シュロモは、やがて自分の道を見つける。
医者になり、そして母と再会すること。


宗教、人種、政治など複雑な問題を背景にはしているものの、描かれている内容はシンプルでわかりやすく、思ったより気軽に見ることができた。


鑑賞後は、原宿から帰ってみた。

久々に竹下通りを通ってみたが、日本の若者はつくづく幸せだなぁ、なんてことは思わなかった。

この映画から不幸だとか悲惨さはそんなに伝わってこない。少年はクラブにも行くし、デートもするし。


最後のシーンがとても印象的な映画だった。