茶碗はなぜまわすのか | 江東菜館ブログ

茶碗はなぜまわすのか

茶の湯の常識―利休伝書が語る
町田 宗心
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お茶の本です。ある程度お茶を勉強している人には刺激的な本かも。

まあ、千家を始めとする流儀茶道は形だけ伝えていて、一つ一つの所作の意味を伝えていない。
というのが本書著者町田さんの意見でございます。

各流派の違いを知るには元の形を知る必要があるとして、いろいろな古い茶書を比較検討している労作です。

読んでいると耳の痛い話は多いです。千家、特に裏千家が攻撃されているような気がしてなりません。濃茶のときに茶入れを人数分しか入れないのはおかしいといってますし。(裏は人数分計りきり)

飲むとき茶碗をまわすのは、この本によると昔は絵の描いてある茶碗の場合そこが汚れるのを避けるため正面をよけたらしいが、今は正面の無いようなお茶碗さえもよけて飲むようになった、ということのようです。

濃茶のときに出し袱紗(裏は古袱紗)を添えるのは薄手の茶碗だと熱くて持ちにくいからであって、最初の頃の高麗茶碗のような高台がしっかりあって厚手のお茶碗の場合は袱紗を添える必要は無かった。
いまでは流儀によって差はあれ袱紗を添えるのが普通になってしまったということです。

なんとなくやっている所作の意味を考えるきっかけになるいい本です。ただ、ここに書いているのは一意見と思って読むことをお勧めします。