『6億年の博物旅』第1巻を読みました。
著者は、みなぱか先生。監修に古生物学者の泉賢太郎准教授。
芳文社、まんがタイムKRコミックス。
タイムマシンが開発され、太古の時代との往来が可能となった時代。
大学で古生物学を専攻するイノチとアカリは、過去の地球で古生物の採集にいそしむ。
――といった内容。
かわいい女の子たちが、ジュラ紀や白亜紀やデボン紀で、『瑠璃の宝石』っぽいことをしながら、『ゆるキャン△』みたいなことをすると思えばオッケー。
SF的な考証には目をつむるのが本作を楽しむコツである。
そもそも、タイムマシンそのものが登場しない。時間遡行の描写はなく、すでに古代にいるところから始まる。時間移動の原理などは不明である。
タイムパラドクスも考えてはいけない。古生物を採集したら現代の歴史が変わってしまうのではないか、とか、古生物を生きたまま現代に連れ帰ったら生態系に影響を与えはしないか、とかは考えてはいけない。
防疫の観点も見ないふりをするのが吉である。現代のウィルスや病原菌で古代種が絶滅したらどうしようとか、逆に太古の微生物で現代人が病気になるのではないかとか、心配したらキリがないので、そういうのはやめましょう。といいつつ、食糧は現地調達が醍醐味らしく、捕獲した古代種を食べるシーンでは、寄生虫とか大丈夫か、とちょっと心配になったけど。
じゃあ、何をどう楽しめばいいんだ、って話になるじゃろ?
そこは、それ――ロマンだよ!
古生物は学問じゃない。ロマンの宝庫だ!(←真面目に研究している方、怒らないでくださいね)
きみは首が痛くなるほどの角度で見上げてみたくはないか、巨大な草食恐竜が闊歩する姿を。
聞いてみたくはないか、繁殖地に集結した翼竜の群れの啼き声を。
網膜に焼きつけたくはないか、水飛沫の綺羅をまといながら海面からジャンプした海棲爬虫類の湾曲したフォルムを。
ページをめくれば、かなうぞ、全部。
みなぱか先生の圧倒的な画力がかなえてくれるぞ。
みなぱか先生の、古生物に対する愛を、作画からひしひしと感じるので、SF的なツッコミどころなんぞは、どうでもよくなっちゃうんですよ。
太古の地球とそこに生きる生命にロマンを感じる人は、どうぞ手に取ってみて。

