『茨城怪談』という実話系怪談の本で、龍神様がいらっしゃるという龍神山の存在を知り、興味が湧いたので、そこにある佐志能神社(さしの じんじゃ)にお参りしてきました。
龍神山は、茨城県石岡市、石岡駅の西方約5キロに位置する山(標高196メートル)。
山の中央が採石場となっており、石を掘った結果、南北にふたつの瘤が盛り上がったような山容となりました。
南北それぞれの山に、染谷佐志能神社、村上佐志能神社が鎮座しています。
マップに概略図を書きこみました。採石場の広さとかは適当。大体の位置関係の参考までに。
染谷社には雌龍である高龗神(たかおかみのかみ)を、村上社には雄龍である闇龗神(くらおかみのかみ)を祀っており、二社一対の神社と認識されているそうです。
「龗」は龍の古語。
染谷佐志能神社を先に訪問しました。
社頭。一の鳥居。
鳥居に向かって右側に、車一台分くらいのスペースがあり、駐車できそうでしたが、向かって左に進み、龍神山霊園の駐車場に駐めさせていただきました。
マップに鳥居と参道を書きこみました。
地図上では、龍神山霊園と神社が離れているように見えますが、現地に足を運んだ者の実感としては、霊園の隣に鳥居がある感じ。
「ふるさと農道」から、「龍神山霊園」の案内板を頼りに細道に折れると、鳥居を右に見て左へカーブしたあと、霊園で行き止まりになります。
途中で車を駐めるよりは、霊園の駐車場をお借りした方が迷惑にならないかと思います。
霊園はひっそりとしていましたが、無人ではなく、管理会社の方と思われる方がいらっしゃったり、車でお墓参りに訪れる方がちらほら見受けられましたので、節度ある態度と行動が求められます。
案内板。
染谷と村上の二社に、雨の神である龍神が祀られていることなどが記されています。
染谷佐志能神社の本殿左手の屏風岩には「風神の穴」と呼ばれる穴があり、指を入れると、雷鳴が鳴るまで抜けなくなるのだそうです。
鳥居をくぐると左手に手水舎がありました。
水は出ていませんでした。
蝉しぐれに打たれながら参道を上ってゆくと、二の鳥居に出会いました。
奥に石段が続いています。
途中から二手に分かれます。
右が急勾配の男坂、左がちょっと緩やかになっている女坂。
女坂を上りきったあたりから撮影(実際は男坂を上りました。ダイエットの一環)。
光の珠みたいなのが写っていますが、カメラのレンズについた汚れのイタズラです。
霊的な写真を撮りたい野心はあるものの、いまだ実現に到っておりません。
拝殿。
主祭神は、豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)。
配神に高龗神、他九柱。
崖っぷちに建っています。
社殿の後方かなたから、ゴーッゴーッと採石しているらしい音が常に聞こえていました。
手を合わせてお参りしていたら、自然に「ありがたいな」という感情が湧いてきました。
安易にパワースポットという言葉は使いたくありませんが、そういう場所なのでしょう。
左側にそびえ立つ岩塊の圧がすごい。
「風神の穴」があるという屏風岩ってどれだろう?
岩の間に「御瀧水路」と書かれた額を発見。
この竹筒から、かつては御神水が流れ落ちていたのでしょうか。
それにしても「風神の穴」は何処に?
別角度。
竹筒の上の方――。
おわかりいただけただろうか。
龍がおった。
これが「風神の穴」かどうか定かではありませんが……。
雨が降ったら口から水が出てきそうな感じがしますね。
不動明王様がいらっしゃいました。
社殿に向かって左側は、そびえ立つ岩山だけだと思ったのですが、どうやら上に行く道があり、その先にはお社があるらしいのですが、見落としてしまいました。
次の機会があったら、そちらにもお参りしたいです。
帰りは女坂を下って霊園まで戻りました。
車に乗って村上佐志能神社に向かいます。
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染谷佐志能神社(そめや さしの じんじゃ)
御祭神:豊城入彦命
配神:高龗神
国常立尊、大国主命、少彦名命、国狭槌命、豊斟渟命、猿田彦命、金山彦命、天日鷲命、
武甕槌命
鎮座地:茨城県石岡市染谷1856番地
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