特にきっかけはなかったけれど――
突然――
ストン、と腑に落ちました。
「ああ、人間はみんな、自分勝手だ」
落ちると、笑えてきました。
自分がひどいことをされると、怒って、責める。
どんな事情があろうとも、やったことの責任はとらねばならない、と。
そのとおり。
正論だから困る。
自分が誰かの怒りを買い、責められると、自己弁護する。
私には私なりの事情があるのだ、と。
そのとおり。
人はみな、それぞれに事情を抱えているから困る。
悪役に悲しい過去が! 泣けた!
悲しい過去なんか要らない! 白ける!
まあ、これはどうでもいいかな……。
自分の〝外側〟に「悪者」を作るのは気持ちがいい。
自分が「正しい」という感覚を持てるからだ。
誰かを批判したり、下に見るのは、気持ちがいい。
その快感に伴う後ろめたさを看破されないように、もっともらしい理屈でカモフラージュ。
立て籠もるなら、根拠の確かな「正義」がいい。
寄らば正論の陰だ。
自分が正しいと信じるみんなが集まって、悪役の押し付け合いだ。
手もとに Joker が回って来やしないかと、ドキドキでババ抜きを続けている。
人間の悩みは、すべて対人関係だと言ったのは、アドラーだっけ。
アドラー心理学、勉強してないけど。
テーラワーダ仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老だったかな。
人間関係の悩みは、一言で要約することができると言ったのは。
「他人が自分の思いどおりに動いてくれません。どうしたらいいですか?」
これだ。
お釈迦さまは言いました。
人はみな、自分が一番かわいいのだ。
咄嗟に反発したくなるのは、一番かわいい自分が非難されたからだね。
非難ではなく、事実を指摘されただけなのに。
みんなが自分勝手なら、そら、まとまりませんわ。
他人も勝手。
自分も勝手。
Joker 二枚でペアを作って、ババ抜き、一抜けた。
