コメント欄が荒れる予感しかしない「柱の強さランキング」という企画をやってみようと思い立ちました。
もともと、強さ議論にはさほど関心がなかったのですが、〝透き通る世界〟の説明を確認するため、猗窩座戦を読み返したところ、あることに気付いたのです。
義勇さんは、猗窩座に日輪刀を折られています。刀身の側面を叩かれて。
一方、実弥は、黒死牟が武器破壊を狙ってきたとき、咄嗟に刀身を立てて防いでいました。
この描写を見るに、実弥 > 義勇 なんじゃね? と思ったのです。柱稽古の手合わせで、二人が互角の戦いをしていたので、実力伯仲という説をどこかで見たのですが、疑義が生じたので、自分なりに強さをランク付けしてみようと思い立ったのでした。
まず、黒死牟戦の描写を参考にすると、
悲鳴嶼 > 実弥 > 無一郎
このような序列になるでしょう。
悲鳴嶼さんが最強であることには、誰も異論がないと思います。
無一郎くんは痣状態で黒死牟に完封されましたが、実弥はタイマンである程度の時間、持ち堪えています。実弥の方が上と見ていいでしょう。
ただ、最期の特攻をかけたときは、無一郎くんは〝透き通る世界〟に到達しており、最大瞬間風速的に、実弥の強さを上回っていたのではないかと想像されます。
VS. 猗窩座を指標とすると、こうなりました。
煉獄 > 義勇
煉獄さんは、痣のない状態で、猗窩座と相討ち寸前までいきました。
義勇さんは、痣を発現させ身体速度を上げたものの、〝羅針〟によってすぐに対応されてしまっています。
無限城で猗窩座が技を出した順番から推察すると、〝終式〟より〝滅式〟の方が、奥の手っぽい。煉獄さんは〝滅式〟を使わせましたが、猗窩座は義勇さんを仕留めるのに〝終式〟で十分と見積もったようです。このことから、煉獄さんの方を上としました。
ただ、〝凪〟の存在もあり、防御面では義勇さんの方が上であると感じます。実際、致命傷は負わされていませんし、その後の無惨戦でも、最後まで戦い、生き残りました。義勇さんは負けにくいタイプなのかもしれません。
実弥 > 義勇 とした理由は、先に述べました。
問題は、煉獄さんが、実弥の上に来るか下になるか、です。
実弥の上と判断しました。
理由は、猗窩座の発言――「至高の領域に近い」です。
至高の領域=無我の境地、です。不要な感覚を閉じた〝透き通る世界〟でもあります。
実弥は、鬼に対する憎しみが旺盛なため、無我になり切れないのではないかと考えました。
その点、柱合裁判で実弥とともに処刑を進言しながら、お館様の反駁を認めて矛をおさめた煉獄さんの方が、不要な感情を捨てることに関しては、実弥より上手のはず。
もし、煉獄さんが黒死牟と戦っていたなら、悲鳴嶼さんのように、〝透き通る世界〟に目覚めた可能性があります。
よって、実弥より上としました。
煉獄さんが実弥の上に来たので、無一郎くんと比較する必要はなくなりました。
次は、無一郎くんと義勇さんの比較。
これは、悩んだ末、無一郎くんを上としました。
作中の描写に直接的な比較材料は発見できなかったので、義勇さんが玉壺とタイマン勝負をした場合を仮想してみました。
〝一万滑空粘魚〟は〝凪〟ですべて斬り払えそう。この点は無一郎くんと互角。
〝陣殺魚鱗〟には、〝流流舞い〟で対応できそうではあるものの、無一郎くんのように、スピードで玉壺を翻弄することまでできるかは、疑問。
また、刀で防御して、日輪刀を鮮魚に変えられる一抹の不安も残るので、義勇さんは無一郎くんより少し下としました。
ここまでの暫定ランキング。
悲鳴嶼 > 煉獄 ≧ 実弥 > 無一郎 > 義勇
僅差であると考えられる場合は「≧」を用いています。
次に比較するのは、伊黒さんと蜜璃ちゃん。
これは、伊黒さんの方が上。
蜜璃ちゃんは、憎珀天の雷撃・音撃を全部斬り落としたり、無惨さまの腕を引き千切ったり、ところどころで、とんでもない強さを見せますが、総合的に考えると、伊黒さんに軍配が上がるかと思います。
蜜璃ちゃんが鳴女にいいようにあしらわれていたのに対し、伊黒さんは肉迫に成功しています。
無惨さまの触手ブン回し地獄でも、蜜璃ちゃんは中途脱落しましたが、伊黒さんは最後まで粘りました。
柱稽古での、伊黒さんの指導内容は、太刀筋の矯正でした。つまり彼は、精確な攻撃が得意ということです。
パワーでは蜜璃ちゃんに分があるものの、攻撃の精確さ・立ち回りの慎重さ、クレバーさ・粘り強さを勘案すると、総合的に伊黒さんの方が上との結論に達しました。
よって、伊黒 > 蜜璃 。
次は、伊黒さんと義勇さんの比較。伊黒さんが義勇さんの上にくるなら、さらなる上位陣と比較しなければなりませんが、どうなりますやら。
これも悩みました。比較材料がないに等しいですからね。
どちらも粘り強いタイプと見ました。蛇の呼吸は、水の呼吸の派生なので、剣技も似ていると思われます。
両者の間に明確な差があるとすれば、腕相撲ランキングで判明した膂力しかありません。
義勇さんが5位、伊黒さんが8位です。
剣士としてのタイプが近いなら、あとはもう膂力の差がそのまま強さに反映されると仮定し、
義勇さんを上とします。
ここまでの暫定ランキング。
悲鳴嶼 > 煉獄 ≧ 実弥 > 無一郎 > 義勇 ≧ 伊黒 > 蜜璃
ここで最下位の発表。
これは胡蝶しのぶさん。
童磨を驚嘆させるスピードの持ち主ではありますが、やはり、鬼の頸を斬れるだけの膂力がないのが、大きなマイナス要因です。
得意の毒も、上弦が相手では、通用するかあやしくなってきますし。
唯一、有効な剣技が突き技に限定されるので、攻撃手段の乏しさから、最下位も止む無し。
残るは宇髄天元さま。
これは蜜璃ちゃんの下、しのぶさんの上でしょう。両手ならぬ上下に花とは、さすが色男。
まじめに理由を述べると、蜜璃ちゃんの攻撃速度は宇髄天元を上回ると作中で明言されていますし、蜜璃ちゃんは上弦の肆の〝狂圧鳴波〟に耐えて五体満足を守ったのに対し、宇髄さんは上弦の陸相手に左腕を欠損してしまいました。頑健さにおいて、蜜璃ちゃんが上回っています。彼女の場合、特別な筋肉を持つ特異体質であることが大きいですが。
付言するとすれば、〝譜面〟を作れる宇髄さんの方が、戦略面においては、蜜璃ちゃんの上を行くことでしょう。
では、完成したランキングを見てみましょう。
1位 悲鳴嶼行冥
2位 煉獄杏寿郎
3位 不死川実弥
4位 時透無一郎
5位 冨岡義勇
6位 伊黒小芭内
7位 甘露寺蜜璃
8位 宇髄天元
9位 胡蝶しのぶ
私的には、このようになりました。
異論は認めます。
どうしても納得できない、文句を言いたい、という方は、コメント欄からどうぞ。
ただし、極力優しい論調でお願いします。
厳しいことを言われると、泣いてしまいますので。