◇第167話◇ 願い  【鬼滅の刃・感想】 | 物語の面白さを考えるブログ

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(週刊少年ジャンプ第34号 掲載)

 

今週のサブタイトルは「願い」。

なのですが……。

本気で意味がわかりません。

今週のお話で、誰か、何かを願いましたか?

扉絵のわんこがもっとエサが欲しいと願っている……?

先週のサブタイトルが「本心」で、実弥の本心が語られたので、

今週の「願い」も、実弥の心の裡を指しているのかもしれません。

来週、その願いが明らかになって、ようやく今週のサブタイトルの意味が

わかるようになる――そういう仕掛けなのかも。

……何か、死亡フラグっぽいような……。

 

今回は戦闘回。

実弥が予想外に善戦しておる。

無一郎くんの敗北が経験不足によるものとフォローされたのがよかったです。

これで天才の誉れが格落ちせずに済みました。

 

実弥の言によると、月の呼吸の三日月エフェクトは、触れると実際に斬れるみたい。

エフェクトは、読者には見えていますが、作中人物には不可視なのでしょう。

だから、勘とか気配とかで避けるしかない。

無一郎くんは、それが足りなかった。天才ゆえに、紙一重で刃を見切ったものの、

エフェクトに斬られた、ということでしょうか。

 

私は以前、呼吸剣術のエフェクトは、マンガ表現上の装飾ではなく、

一種の力場である、と唱えました。

炭治郎が水のエフェクトで矢琶羽の矢印を巻き取ったのを見て、

そう考えるに到ったのです。

三日月エフェクトが、物理的に作用することが確定したことにより、

少し、信憑性が出てきたと思うのですが、どうでしょう。

 

時透くんを経験不足と言うだけあって、実弥の戦いぶりは、

実戦的で、トリッキーです。

先週は、黒死牟の股の下をくぐり抜け、足を削ぎに行きましたが、

今週は、足で拾った刀で下方から顎を狙いました。

型に嵌まらないケンカ剣法です。

その反面、正統的な剣術遣いっぽい黒死牟の技に対応できているので、

剣の理合を身につけていることは間違いないでしょう。

つまり、基礎のなっていないチンピラ殺法ではなく、

基礎を極めた上で型を捨てているということになります。

こういう人は強いですよ。

 

しかし、そのさらに上を行くのが黒死牟。

実弥に、内臓に達する深手を負わせるが……

実弥の血の匂いを嗅いで、酩酊してしまう。

 

ここで〝稀血〟が来ましたか。

読者が忘れかけていた設定が、めでたく復活。

この例に鑑みるに、〝青い彼岸花〟も、後で絶対出てくると見た。

 

稀血とは何か?

鬼を酩酊させる効果アリとなると――

単なる、珍しい血液型の血、だけでは、説明不十分のようである。

稀血の考察をしているのですが、手掛かりが少なすぎて、憶測の域を出ないのですよ。

来週、もう少し、稀血について言及してくれるとたすかります。

 

実弥が稀血だということを踏まえて、既出のエピソードを見直してみると、

柱合裁判のとき、禰豆子は、強靭な精神力で稀血の誘惑(食欲)に

耐えたことになります。プイッ。

また、戦いの素人だった少年・実弥が、鬼となった母親を斃し得たのは、

母が酩酊して動きが鈍ったから、との推測が成り立ちます。

これはこれで、悲しい話ではあります。

 

稀血によって反撃の糸口をつかんだかに見えますが――、

黒死牟があっさり逆転を許すとは、どうしても思えません。

いよいよ血鬼術を使うか。

巻末の予告ページにも、それっぽいことが書いてあることだし。

黒死牟の血鬼術の名は、「水兵月・代理仕置」と予想しておきます。

 

次週へ続く!

次週はセンターカラー。

 

 

今週のアオリ文:

(冒頭) ついに刀を抜いた上弦の壱…!!

(末尾) 逆襲せよッ!! 次週Cカラー!!

 

目次コメント:

自動ドアに挟まれる!と勘違

いして三世大谷鬼次の奴江戸

兵衛のポーズをとる〈呼世晴〉

 

 

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