(TOKYO MX 2019.4.6 放送)
ついに始まりました、アニメ版 『鬼滅の刃』。
素晴らしいのひと言に尽きます。
劇場で一回観ていますけど、
本放送をリアル視聴した後、
録画したものを二回鑑賞しました。
いいものは、何度観ても、いい。
では、感想に移ります。褒めちぎりますよ~。
まず、圧倒されるのが、雪山の風景。
そのリアリティは一目瞭然として、
注目したいのは、カメラワーク。
引きの絵(中景・遠景)や、傾斜した構図を駆使し、
静的な雪景色でも視覚的に退屈しないよう工夫されています。
一話ラストで、手を取り合って駆ける兄妹の後ろ姿を映した後、
カメラが上昇し、灰色に塗り閉ざされた雪山の景色へ移行します。
生き残った二人が、これから立ち向かうものの巨大さを暗示しつつ、
それだからこそ、寄り添うふたつの命の灯火が愛しく、切なく輝く、
「鬼滅」の世界観を象徴する、第一話として完璧なラストシーンです。
炭治郎の幸せな日常が壊れる「残酷さ」を描いた第一話。
その前フリとして、日常風景が原作より増量されています。
炭を売りに出発する前の、弟妹たちとのやりとり、いいよね。
そして、人物を前景に配置し、炭焼き小屋を後景に置くことで、
リアルな生活感を醸しています。
原作では、炭焼き小屋は未登場でした。
生活感の描写があるからこそ、残酷さが際立つという。
アニメスタッフはわかっています。計算しています。
参考までに、炭焼き小屋の写真 ![]()
http://www.kaitaku.or.jp/guide/tatemono/52.htm
「野外博物館 北海道開拓の村」様のHPに移動します
町から帰った炭治郎が発見したのは、
惨殺され、変わり果てた家族の姿。
血の飛び散った室内の様子は、
カラーで見ると、なかなかにショッキングです。
映画 『ベルセルク 黄金時代編Ⅲ』 を思い出しました。
蝕のシーンは、カラーだと、トラウマ度が増します。
血の表現は、モノクロの原作より、カラーのアニメに
軍配があがると、「鬼滅」で再確認しました。
炭治郎の背中で、禰豆子が鬼として目覚めるシーンは、
ホラー感があってゾクゾクきましたよ。
〝獣のような唸り声〟、聞きましたか。
声優さんの演技、真に迫っていましたね。
原作読者の想定を上回ってきたのではないでしょうか。
音楽もいいですね。
炭治郎におおいかぶさった禰豆子が、
兄と認識して、食人衝動に抗い、落涙するシーン。
ピアノの透明な音色が観ているこちらの心を揺さぶり、
泣きそうになってしまいました。
音楽の力ってすごいですね。
妹を殺さないでください、と土下座して
義勇さんに懇願する炭治郎。
原作だと、それほど心に引っ掛かりませんでしたが、
アニメだと涙がにじんでしまいました。
完全に、演者の勝利です。
このあと、寡黙な義勇さんが急に饒舌になって、
「生殺与奪の権を――」と説教をおっぱじめるのですが、
その直前に、ちゃんと感情の〝溜め〟を作ってあるので、
原作ほど唐突な感じがしません。
ちょっとした部分ですが、原作を読み込み、咀嚼していないと、
こうしたリファインはできません。
スタッフの愛を感じます。
義勇さんの刀にも言及しておきたい。
彼の日輪刀の色は青ですが、
これがベターっとした所謂「アニメ塗り」ではなく、
反射光が青く光っているような処理がなされています
(どうやっているか、技術的なことは知りません)。
「鬼滅」は剣士の物語ですから、剣士がカッコよくなければ
お話になりません。
剣士がカッコいいとは、すなわち、剣がカッコいいということです。
やっぱり、このスタッフはわかっています。
今後、剣の描かれ方にも注目して、観て行きたいと思います。
きっと、これからもカッコいい殺陣がいっぱい観れるぞ。わくわく。
アニメの第一話は、まるまる原作の第一話でした。
次の第二話では、どこまで物語が進むでしょうか。
次週へ続く!
テレビ放送の構成は、
・本編
・サブタイトル
・主題歌(タイトルバック)
・エンドロール
(アイキャッチ、次回予告なし)
という順でした。
初回と最終回だけ特別編成になるのは
よくありますが、おそらく、
これで固定のような気がします。
主題歌およびタイトルバックについての感想は、
後の機会に回します。


