鬼を滅殺するのが鬼殺隊の使命。
鬼である禰豆子の存在は、
到底、容認できるものではない。
それを、どうやって認めさせるか。
お館様の議論の進め方を見ていきます。
禰豆子容認に反対しているのは、五名。
炎・音・岩・蛇・風柱。
柱は全部で九名ですから、
過半数が反対していることになります。
これでは、組織のトップといえども、
無下にはできません。
説得材料として、お館様が最初に提示したのは、
鱗滝左近次からの手紙。
鱗滝さんは、柱の経験者。
つまり、実績と実力のある有力者です。
その発言の重みによって、反対派を説得する作戦です。
禰豆子が人を襲った場合、切腹して詫びると、
手紙には書いてありました。
切腹するのは、炭治郎・鱗滝・冨岡義勇の三名。
兄である炭治郎は当然として、元・柱と現・柱の二名が、
命を懸けて、禰豆子を信頼している。
この重さを、反対派は安易に否定できるのか、
と突きつけます。
ただし、これは、あくまでも感情論。
鱗滝さんたちが、禰豆子を信頼する方へ、
命のチップを賭けていると述べただけで、
禰豆子が人を襲わない証明にはなっていません。
人を襲った場合、人命が失われた後では、
切腹しても、取り返しがつきません。
事故を未然に防ぐために、事故要因である禰豆子を
早々に摘むべき、と反対派は反駁します。
危機管理の観点からすると、至極もっともな意見です。
すると、お館様は、感情に訴えるのではなしに、
ある事実を伝えます。
――鬼舞辻無惨は、炭治郎に追っ手を放っている。
鬼舞辻討伐は、鬼殺隊の至上の目的。
炭治郎は、鬼舞辻との接点たり得る。
処刑してしまえば、鬼舞辻へつながる糸が途切れてしまう。
炭治郎を生かしておくことのメリットを説いて、
反対派に翻意を促します。
実利面を衝くやり方が、実にうまい。
お館様、引きこもりっぽいのに、したたかです。
これで煉獄さんと宇髄さんは、反論の言葉を失います。
しかし、ひときわ強い鬼への憎しみを持つ不死川は、
引き下がりません。
炭治郎を生かしておくことに譲歩は示したものの、
鬼である禰豆子は処刑すべきと強硬に主張します。
要は、事実として、禰豆子が人を襲うことを
証明すればいい。
そうすれば、いかなる擁護も無力と化す。
不死川は、自らの腕を斬り、したたる鮮血を、
禰豆子の入った箱に注ぎました。
鬼の本能を刺激するためです。
禰豆子は食人衝動に打ち克つことができるのか!?
ドキドキしながら、次回へ続く!!

