2026年冬アニメ『正反対な君と僕』を視聴中。
ギャル系女子の鈴木さんと寡黙な谷くんのラブコメ。
面白い。
物語を面白くする秘訣は人間関係を不安定にすることである――的なことを『メダリスト』の感想記事で書きました、たしか。
これをラブコメに当てはめると、「人間関係が不安定」とは、ふたりが付き合う前の状態のことで、恋が成就するかどうかわからないハラハラドキドキを、読者は楽しむことになります(物語の鑑賞者のことを、以下「読者」と呼びます)。
恋が成就して晴れて恋人同士になると、人間関係が安定化し、ハラハラドキドキがなくなります。付き合い始めるとラブコメは面白くなくなるといわれる所以です。
本作は、第1話で告白が成功し、鈴木さんと谷くんが付き合うことになったところから始まります。
そこから始めて、ちゃんと面白くなるんか? ――と私は危惧しました。
杞憂でしたけどね。
では、なぜ、人間関係が安定したにもかかわらず、面白さが目減りしないのか?
考えました。
ポイントは、ふたりの性格設定にあります。
タイトルにあるとおり、「正反対」なのですね。
考え方や感じ方が対照的なふたりが一緒にいる――これって、一種の緊張状態じゃないですか。
恋が成就するかどうかのハラハラドキドキはなくなったものの、ギャップのあるふたりがそれをどのように埋めて愛情を深めていくかというハラドキ(←略した)が発生しています。読者はそれを楽しむという仕組みです。
ギャップを埋めて相互理解を深めるということは、心が変化するということです。
心の変化とは、すなわちドラマです。
ドラマのない物語はつまらないですが、本作にはドラマがあります。ふたりの性格を正反対に設定した時点で、ドラマの生まれる素地が用意されているのです。あとは心理描写を間違わなければ、一定の面白さは約束されたようなものです。
性格にギャップを持たせることで、ふたりが付き合い始めたあとの関係性に緊張を維持しつつ、その緊張の緩和がそのままドラマとなる――。
この手法は、個人的には、目からウロコ的な驚きでした。
お見事。
お気に入りのキャラは、図書委員の西さんです。
相手に返す言葉を頭の中で吟味しているうちに、話題が先に進んでいる感じ、わかるわ~。
