若命(わかみこと)みのりは、とにかく人の物を欲しがる子供だった。親が物をあたえていないわけではない。むしろ十分すぎるほどの玩具に囲まれていた。父親も母親も一人っ子、その子供であるみのりも一人っ子。したがって、4人の祖父母が寄ってたかって彼女を甘やかし、競うようにして物をあたえ、ちやほやし、物心ついた時からお姫様のように扱われてきた。

 

11月29日更新

 

続く