私の職業は書籍デザイナーです。

普段はヴィクトリア州政府、教育課で教育用の出版・刊行物、

テストなどのデザイン・出版業に携わっております。

仕事自体は大変恵まれていて、順調にこなしています。


一昨年からなんですが、教育課の VCE Exams Unit 内の Staff Selection Panel (人事選考委員ですか?)

の一人にも命じられまして、ある程度人事的なこともしてます。


流れ的に

募集をかける→応募者が集まる→HR(人事部)が募集要項と合う応募者を選考してウチの課に回す→

応募者はスーザン、アマンダ、ジェニー、私と面接を受ける→採用者決定。

みたいな工程を踏んで採用者が決まるわけです。


この役職に就いたときに、まさか自分が面接官になるとは思わなかったけどね・・・



で、ジレンマというのは

今年初頭に入った、バリオネなんです。


当初、バリオネは、将来的にダンサー志望とかなので

契約社員として、9月いっぱいまでの契約で入ったんですが

それ以降は政府の仕事は辞めてダンスの勉強をするとかなんとかって話だったのね。


今政府関係の仕事はとても人気があって

一人募集すると100人ばかり集まるという売り手市場なんです。

バリオネが辞めると聞いていたので

もう募集をかけていたんですが


ここで、バリオネさん、何を考えたか

「やっぱアタシ、ここでずっと働きたいドキドキ

と、すっとぼけたことを。

オマエダンサーになるとか言ってなかったっけ?



応募もガンガン来ているというので

じゃあ、正規役員になる為に

ほかの応募者の方と一緒に面接をしていただきましょう

みたいな流れになりました。


バリオネは、人あたりがすごい良いのね。

仕事はまあ、こなせるけど、まだ若いし発展途上なので

有望っていえば有望なんですよ。


しかもお顔がすごいキレイなので

職場の女性の皆さんにも慕われていて

みんなに

「バリオネを雇ってあげてラブラブ

なんて念を押されていたんです。



もっとも

業務内容が絶対機密事項で、

しかもいろんなライターやらレコーディングスタジオやら、学校やらと連携を取りながら

150にも及ぶ違う書籍の出版の補佐をやっていくなんて経験をもつ

候補者なんてそう簡単にはいないでしょう。

なんてタカをくくっていたので

私たちも99%バリオネに決まるだろうと思っていたんです。

だから、今朝バリオネと面接したときにも

「まだ、これだという候補者はいないから、気を楽に持って。」

みたいなことを言って

バリオネさんも喜んでたんですが。


バリオネの次に面接したレベッカていう女が

本当に、かんっっっぺきだったんですわ。

完璧な経歴

完璧な態度

完璧な受け答え

完璧な業務内容にたいする理解

ロールプレイ的なこともしてもらうんですが

それも完璧にこなし

そう無難とかじゃなくて完璧なんです。


各候補者を項目ごとに5段階評価するんですけど

この女、悔しいけど全部5なのよ。

オール5!

面接とかすると、仕事のできる人ってわかるじゃないですか。



バリオネはもう自分に決まった気でいるけど

まわりのスタッフもバリオネを押すんだけど

私はレベッカさんを押したいのね。

やっぱそれが選考委員としての勤めだと思うんだよね。

でもそうすると、バリオネさんは、無職になるわけで

ひゃーホントに迷うわ。



とりあえず、月曜日にレベッカさんの

Character reference つまり、前職の上司の方からお話を聞かせてもらうように

アポ取ったので、それ次第です。


その後にも、一人面接のアポ入ってるし。

ひゃー本当にジレンマだわ。