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聖光学院・歳内、魂の16K!サヨナラ打!

 普段はポーカーフェースの歳内が、力強いガッツポーズで喜びを爆発させた。延長十回二死二塁、外角高めの直球を打ちサヨナラの右前適時打。苦しみながらも、被災地にまず1勝を届けた。

 「苦しんで勝ったほうがいい。初戦からこういう試合ができたのは大きいと思う」

 肩で息をしながら、こう振り返った。投げては149球の力投。10安打4失点を許した一方で16三振を奪った。斎藤智也監督(48)も「最後は珍しく声を出して投げていた。絶対に負けたくない気持ちが出ていた」とエースをたたえた。

 三回に3連打で2点を先制されたが、持ち味の鋭く落ちるスプリット・フィンガード・ファストボールを軸に五回を除いて毎回奪三振をマーク。七回に打球を右手に当てるアクシデントも、八回に自己最速の145キロを記録した。

 4-3の九回二死一、三塁から、自らの暴投で同点とされても動揺はない。「これも何かの試練だと思った。また試合が始まると気持ちを切り替えた」。帽子のつばには、常に書き込む“仁王”に加え“全てが神からの試練”と書き込んだ。試練から逃げずに立ち向かい、克服すれば勝利に近づく。揺るぎない思いで勝利を引き寄せた。

 福島第1原発事故の影響に苦しむ福島からの出場。懸命にプレーすれば、きっと被災地の力になるはず。斎藤監督は「どのチームよりもひたむきに、ボールに食らいついていく野球を続けていきたい」と表明した。

 もちろん、歳内の思いも同じだ。2回戦は、この日伊勢工を5安打完封した金沢・釜田(3年)と対戦する。「打線を信じ1回ずつ抑えるだけ。一戦ずつ勝って日本一が目標です」。短い言葉で決意を語った。どんなに苦しんでも頂点をつかむまで、“みちのくの怪物”は負けない。
(サンスポ)