東城大学医学部付属病院不定愁訴外来の医師にして、医療事故関連内部監査機構“リスクマネジメント委員会”委員長の“田口”のもとに一通の告発文書が届く。救命救急センター部長“速水”の収賄疑惑を内部告発した投書だ。
この事件は医療事故関連ではないことから、エシックス・コミティ(倫理問題審査委員会)にて審査されることとなり、田口はその基礎調査をする羽目になる。
だが、当事者の速水も参加する委員会に、なぜか、厚生労働省の役人の“白鳥”がオブザーバーとして加わることとなり、事態はいっそう混乱していく。
容疑者速水と、不良債権部門“救命救急”の未来は?
そして、厳しい現実にさらされている医療はどうなってしまうのか…?!


う~ん…(-_-;)
組織名、役職名が長いため、粗筋も長くなってしまう。
これに白鳥の肩書も加えたら、あっという間に1ページ使ってしまいそうです(^-^;
たいした内容は書いてないのに、むやみに達成感があります(笑)


作品は長い名前を略さずに書いているのに、非常にテンポがよかった。
“お楽しみ”的な冗談の飛ばしあいも満載なのに、全く脱線しているような気がしない。
これも、海堂さんの才能ですね。
一気に読ませる天才です。


扱っている問題は非常に難しく、あまりにもスケールが大きくて全然身近ではないのに、登場人物の魅力と、ユーモア溢れる文章で読ませる。
それでいて余韻の残る作品でした。
真面目と不真面目のバランスがいいんですね(笑)


今回の田口はまるで弁護士のようでした。
確実に有罪の被告人の罰を少しでも軽くする。
そう!これは、法廷ものです!!
厳密に言えば(いや、ハッキリ言って)違いますが、感覚的にはこの表現がピッタリ。
大義のために罪を侵した孤高の医師を救う物語です。
速水がどうなってしまうのか、本当にドキドキしました。


なにはともあれ、最高のエンターテイメント。
オススメです。
東城大学の落ちこぼれ医大生“天馬大吉”は、幼なみじの記者“別宮葉子”に騙され、黒い噂のたえない“翡翠院桜宮病院”に潜入する羽目になってしまった。
続く不審死、怪しい医師や看護師、そして、経営者の桜宮一族。
やがて天馬は東城大学と桜宮病院の戦争へと巻き込まれていく。
そこへ、厚生労働省の役人“白鳥”も加わり戦火は拡大していく。
やがて明かされるそれぞれの真実。
自分は無関係だと思っていた天馬だったが…?!


白鳥が絡むと相変わらずのドタバタ劇です。
それまでは結構シリアスだったのに一気にコントのようになる(笑)


だけど、それを差し引いても重い作品です。
登場人物それぞれの闇、何よりも医療の闇。
怖い作品でした。
病院を全く無視して生きてはいけないし、やがて歳もとるんだから。
将来に不安を感じてしまいました。
今はまだ、あまり病院に縁はありませんが、頻繁にお世話になるころに医療制度はどうなっているだろう、と本気で考えてしまいます。
現役医師が書いた作品だけに怖いです。


なんて、ちょっとシリアスになってしまいましたが、笑えるところも満載でした。
“氷姫”いいキャラですね。
お近づきにはなりたくないですが(笑)
主役級の登場人物満載で、このまま話を広げていったらシリーズはどこまで続くのでしょう?
毎回スポットライトの位置が違って、退屈させないのが海堂さんのすごいところです。
刊行ペースも物凄く早いですし。


すでに『ジェネラル~』も手元にあります。
せっかくなので積ん読にせず、新鮮なうちに読もうと思います。
私の場合、新刊で買っても読む頃には古本、というほど積んでることが多いので(笑)
都内所轄署刑事課の“鏑木”は、管轄内で起きた交通事故に殺人の気配を感じ、独自に捜査を進めていた。少な過ぎる手掛かりを頼りに、やっと容疑者にたどり着いたが、その容疑者は未成年者の起こした事件により殺されてしまう。
加害者が未成年だった場合、少年法に保護され、被害者にはその名前すら知らされない。そんな加害者が命を落とす事件や事故が続いていた。依頼により殺人を代行する職業殺人者を追い、警視庁の特殊チームも捜査を開始していた。
鏑木の追う容疑者を殺した少年。それを追う職業殺人者。それを捜査する特殊チーム。
職業殺人者の正体は?
鏑木がたどり着く先は何処か…?!


ネタバレしないように内容を書くのが大変でした〓
何処に触れても作品の面白さが減ってしまいそう。
何の予備知識もなく読むのがいい作品です。


実は、職業殺人者の正体、早い段階でわかってしまいました。
何の根拠もない直感なんてすが( ̄▽ ̄;)
それでも、絡まった糸が解けるようにラストに向かっていく、そんな過程にドキドキしながら読めました。


読後感は非常に良くないですね。
誰も救われていない。
だけど、面白かったので、読んだことは少しも後悔してないです。
とても深くて、とてつもなく重い作品でした。


予備知識無く読むのがいいといいながら、語ってしまいました(^_^;)
この辺にしておきます。
重めの作品が好きな方なら、きっと気に入っていただけると思います。