アメリカ、カナダの大学院では、博士課程でも大学を卒業したらすぐに入れる場合が多いです。日本の場合は、大学卒業→修士号取得→博士号取得という流れが主流だと思います。アメリカ、カナダの大学院で博士号を取る人の中には修士号を取らない人もいます。
博士課程の場合は、大学4年生で大学院進学を決めても手遅れな場合が多いです。博士課程に進むためには、研究計画書などが必要だし、すでにある適度の研究の経験を大学在学中に積んでいなければなりません。またその研究についてコメントを書いてくれる教授に推薦書を書いてもらわなければなりません。これらのことは大学2年生から遅くても3年生の時点で戦略を立てなければ時間切れになってしまいます。
また、大学によっても大学院進学に不利有利というのはある程度あると思います。例えば、アメリカのLiberal artsと言われる教養を教えてくれる小さな大学では、研究の経験を積む機会が総合大学よりも少ないかもしれません。Liberal artsの大学でも名門大学であれば教授が研究を活発にしているので、教授に直々に研究を教えてもらっていい推薦書をもらうこともできるでしょう。Liberal artsはこじんまりとしている分、教授に推薦書の依頼はしやすいと思いますが、研究の実績は積みにくいかもしれません。
博士課程は採用される数が少ないので、ある程度の数を受験したほうがいいと思います。私の卒業した大学院の研究室では毎年3人くらい新入生が入っていました。その3人のスポットに何百、場合によっては何千という人が応募してきます。どんなに成績がよくても運で落とされるというのはあると思うので、リスクを抑えるためにもある程度の数を受験する必要はあるかなと思います。
大学院の志望校を決める時は、大学の名前よりもそこに在籍している教授をもとに選ぶ方法があります。その教授の研究していることに自分も興味があって一緒に研究してみたいという場合などは教授をもとに大学院を選ぶといいと思います。