青木晃のアンチエイジング日記

青木晃のアンチエイジング日記

昨日発売になった週刊文春に、一昨日のブログで紹介した文芸春秋『抗がん剤はきかない』近藤論文に対する反論が載っています。


国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科医長の勝俣範之先生と、テキサス大学MDアンダーソンがんセンター教授の上野直人先生のお二人が、非常に冷静に反論されています。医師専門サイトで、やや熱くなり過ぎている一部の論客のドクターたちとは異なり、近藤先生を全否定せず、淡々と学術的に問題のある表現や主張を論破していらっしゃいます。


近藤論文の主な誤りを、利益相反のないがん研病院の若手レジデントグループに分析させていますね。


お二人のがん専門医も、芸能レポーターの梨元勝氏がたった2カ月で様態が急激に悪化し亡くなったことに関しては、抗がん剤によるいわゆるケモテラピー・デスであった可能性を否定していませんでした。


日本の保険医療制度下では、抗がん剤治療しか選択肢がないような説かれ方を患者さんサイドがされてしまった場合、こういうケースもまれではない。。。


がん治療の現況を皆で考え直さなければいけない時でもあります。


(しかし…同じ文芸春秋社でこのようなディベートが行われるのも面白いですね)