シンガポールは通常なら只今雨季の真っ最中。
東南アジアの雨季は日本の梅雨とは違い、シャワーと呼ばれるゲリラ的豪雨が部分的に数時間降る、、という天候が続く。、、、、通常なら、、、。
が、ここ数年、環境の変動のせいか(?)雨季らしからぬ長雨が続くシンガポール。今年は元旦から湿った寒い日(っても25度前後)が続いてます。
で、こういった変則的な気候になった場合、私的には微妙にストレスが、、。
それが、これ↓。
週一で朝食にペストリーを食べる私。が、この長雨でペストリーの食感に不具合(で言葉あってる?)が、、。
表面ガチガチ、中は微妙にべちゃっとした感じ、、。
これじゃペストリーの意味がないと一口で終了。残りは夫へ押し付けた。彼はこういうの気にしない人。私は気になったら口に入れない人。
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大昔(80〜90年代の話)、シンガポールで本物のバゲットを売りたいとお店を開いたフランス人がいた。彼はオタク気質で、あれこれ試し、小麦粉とは言わず、最終的には水までフランスから輸入してバゲットを焼いてみた。が、結果的にはフランスで食べるバゲットとは別物になった。期待した我々「食べたかった人」は皆落胆した。
どうしたってシンガポールの気候は熱帯性モンスーン気候なのだ。ヨーロッパ大陸型気候に合わせるには無理がある笑笑。
そこで、店主は考えた。カリッというフランスのバゲットの食感が活かせない気候の中で、どうやってフランスのパンを売り込むか?そこでローカルのバンのマーケティングをしたところ、ローカルに人気があるのは「ソフト」「甘い」そして「食材パン」。そうなのです。気候が違えば、好みは変わる。マーケティングの基本。
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シンガポールのローカルは、その頃すでに日本のヤオハン(注: シンガポールや香港に日本文化を伝えた伝説的な百貨店、今のプラザシンガプーラにありました)の影響を受けていてアンパンなどの柔らかいパンが大人気。基本、ローカルは柔らかい感触と甘い物が大好き。そしてデコレーションも大好き。
そこで、今更ながら、彼はバゲットはローカルのテイストには合わないと判断した。(私は悲しかったけど)これは大正解。
そこで、彼が次に目をつけたのがクロワッサン。
フランスのクロワッサンの進化型といえば、アーモンドクロワッサンとかチョコレートクロワッサン。そもそもクロワッサンは朝食に食べる人が多い。それをローカルが気軽に食べれる「食事パン」に応用してみた。
ということで、、クロワッサンサンドイッチ、ここに爆誕。
これなら、朝だろうが昼だろうが食べられるし、湿気で食感がしなっても具とのマッチングで気にならない。湿気の多い気候を気にしなくても良い。
昔はフランスで「ジャンボンクリュディテ」とオーダーすると、バゲットにハムとサラダを挟んだサンドイッチだけだった。
今では、パリでさえハムを挟んだクロワッサンサンドが店頭に並ぶようになった。
フランスの食文化も外から影響を受けるという笑劇。
が、私は未だにクロワッサンは朝食でしか食べれないし、サンドイッチは邪道だと思っている。
ここ数日寒くて、昨夜とうとう「カリッとしたバゲットをスープに浸して食べる夢」を見たので,
遠い日の思い出をブログにしました。笑笑。