もし日本の友人たちから、
サウジアラビアと他の中東の国との一番の違いを教えてくれ・・と問われれば、
私だったら、
今の時代でもイスラムの戒律が厳しく守られていること。特に女性には守るべき制限が多く、そして、その制限は我々外国人にも課せられること・・と答えます。
その中で、最も世間に知られている制限は、女性の服装。
サウジ国内に滞在する全ての女性に「アバヤ」と呼ばれる黒いマント（コート？）の着用が義務付けられてます。これは我々外国人も同じで、コンパウンドから一歩外へ出る時は、必ず着用します。
サウジ（リヤド）の女性は、一般的には、目以外の頭部を黒いマスクとスカーフで覆い、身体を黒いゆったりした衣装で足元まで隠します。色は基本中の基本は黒。袖元や襟元のデザインがお洒落の決め手となるため様々なバリエーションがあります。
ですが、1年前、サウジでは、ムタワと呼ばれるイスラム風紀取締官たちの権限が縮小されたのに伴い、アバヤもデザインの派手なものが街に急速に出回り始めました。
去年初頭までリヤドでは、アバヤは黒以外は認められていなかったのですが、今年はグレイやベイジュのアバヤを着ている女性も増えました。
サウジの人といえども女性は女性。デザイン性の高いものや配色でバリエーションをつけたいという女心は世界各国の女性たちとなんら変わりありません。
アバヤ着用という制限がある中でも、工夫を凝らして将来アバヤお洒落番長となるサウジ女性も出てくることでしょう。
なお、外国人女性（旅行者も含む）に関しても、アバヤ着用は義務付けられいますが、頭部を覆うスカーフの着用は免除されています。
しかしながら、サウジの超親切なおじさま達から「頭を覆え〜〜〜」と怒鳴られるご指摘を道すがら受けることが稀にありますので、バッグに一枚、髪を覆える黒いスカーフを用意しておくのがリヤドマダムの鉄則です。
あと、お題をサウジの服装規制としましたのには訳がありまして、
服装に関しては男性にも（女性ほどではないですが）規制があります。
それは、バミューダ・・。
はい、夏のお約束、半ズボンでございますが、コンパウンドの一歩外は男性でも足を見せるのは原則禁止事項です。
ただし、これも1年前からの規制談話に伴い、スーパーなどで、最近バミューダを履いている外国人男性を少しずつ見かけるようになりました。
この規制談話が、この先も続くのか、元の厳しい体制に戻るのか？我々には予想もできませんが、、、
私個人の意見としては、これもサウジの伝統に則った風習や慣習。
私が外国人だからという理由だけで規制に背くのは、外国人が日本の習慣や慣習をリスペクトしないのと同じことだと思えてなりません。
私の我儘で、この国の人たちが不快な思いをするようなことだけは避けたいなぁ・・。