【三鬼〜三島屋変調百物語四之続〜】
三島屋の百物語シリーズ第4弾。
今回は全体的にとても切ない一冊でした。
第1話の「迷いの旅籠」は、一平の心情が凄くよく分かり、涙が止まらなかったです。
このシリーズでは一番泣いたなぁ。
私も、父親がそこに「居た」ら、それが正しいことではないと分かっていたとしても、その姿を消したくないと泣くだろうし、もう一度会いたいとやっぱり今でも思うから。

第4話の「おくらさま」は、おちかの心情を思うと切なくなりましたが希望のある終わり方で、また続きが早く読みたくなりました。
宮部みゆきの時代劇モノは、本当にその時代の情景が浮かんで入り込めるから、とても楽しい。