諸君、我輩はDr. 104、
目上の人間と仲良くなるのを得意とする者だ。

むしろこの分野で博士号を取得したと言っても過言ではない。
いや、それはあんまりである。

昨日は、急遽「飲みにケーション」なる名前からしてオッサン臭満載の会合の案内が
午後4時ぐらいに届いた。
開始は午後5時なのにである。

まずこの時点で学生時分の血気盛んな我輩であれば、
この案内を持ってきた準教授を我輩の研究室(4F)の窓から筋肉ドライバーしていたところだが、
そこはそれ、我輩も博士(工学)を取得して大人になったわけであり、
浅田真央バリの笑顔で無論OMRON参加する旨を伝えたのである。

少しの緊張と期待と部屋とワイシャツと私の入り混じった感情を覚えながら会場に参上すると、
なんとそこには学部長、理事等そうそうたるメンバーのオンパレードであった。

我輩の元来の明朗快活かつ世渡り上手な性格が功を奏して、
雲の上の上司である学部長と「飲みにケーション」を通じてマブダチになったのは言うまでも無い。

しかも2次会は学部長応接室という、懲戒処分か人事異動の際ぐらいしか入ることのないという
アテネの神殿的サンクチュアリで執り行われたのである。

やはりそこでもプレミアムモルツと泡盛というゴールドクロスを身にまとった私は、
着任を後悔するほどの学科内のコッテリドロッドロ豚骨スープ級な内部事情を聞かされたり、
1日あればスプーンを2万本ほど曲げられると無駄に豪語したりしたものである。

なんだかんだ12時まで飲んだあげく、若手数人で近所の八剣伝で1時間ほど喉を潤して帰宅。
その日の飲み代しめて3000円である。
今日の教室会議が終了した16時過ぎまで二日酔いが抜けないほど
プレミアムビールと高級ワイン&ブランデーを飲み呑まれした上で3000円である。
円高はまだまだ続くようだ。

昨夜ウンコが赤褐色になるほどの内部事情を聞かされた上に
本日の教室会議でもさらに拍車をかけるような議題で採決を迫られ白紙を投じた私に、
着任して初めての花の金曜日を謳歌する体力など残っているはずなどない。
ここは裁量労働制をフル活用して定時前の帰宅である。

諸君、これだけは言っておこう。
諸君が学生時代に見ていた大学の姿はほんの一部に過ぎず、
例えるならばマンモスの陰毛でマフラーを編んでいた程度でしかない。

まだまだ勤務4日目、我輩の大学教員人生は始まったばかりである。

ところで我輩、なぜか交通対策委員に任命された。
毎週月曜日の早朝から通用門の前に立ち、
走行禁止区域に自動二輪で進入しようとする学生達にラリアットを見舞うのが楽しみで仕方ない。

それでは、ごきげんよう。