The efficiency of contrast-enhanced endoscopic ultrasound (EUS) combined with EUS elastography for pancreatic cancer diagnosis: a systematic review and meta-analysis

Ultrasonography 2023;42(1):20-30.

 

背景&目的:EUSは、エラストグラフィ、造影EUS(CE-EUS)などの新しい技術が開発されており、膵腫瘍の診断において感度、特異度、精度の向上を目指している。造影EUSには、造影ドップラーEUSと造影ハーモニックEUS(CH-EUS)の2つがある。CH-EUSにおける低造影効果は、最近のメタアナリシスでは、診断における感度と特異度はそれぞれ94%と89%であった。

いくつかのメタアナリシスで、EUSエラストグラフィーの診断性能についても評価しており、膵悪性腫瘍の同定について、いくつ
感度(92%~98%)は高いが、特異度(67%~76%)は低いと報告されている。本研究の目的は、膵腫瘍の診断において、感度、特異度、陽性尤度比、陰性尤度比、診断オッズ比(OR)を算出し、EUSエラストグラフィとCE-EUSの併用効果を評価することである。

 

脱線無気力[造影EUS ドップラー法とハーモニック法]

ドップラーモードはレボビストとソナゾイドどちらも使える。ドップラー法の場合通常のB モードで対象病変を同定し、eFLOW モードに切り替え、造影前の血流シグナルが検出されないレベルまでゲインを落とし、フォ ーカスポイントを観察病変の最深部に設定した上で超音波造影剤(レボビストあるいはソナゾイ ド)をワンショット投与する。投与後,、リアルタイムに病変部における血流シグナルが検出され、血管構築が観察される。

.レボビストを用いた場合,二次高調波成分 を発生させるためには高音圧を必要とするため, 低音圧を使用する EUS は造影ハーモニックイメ ージングには適していなかった。一方、ソナゾイドに代表される第二世代超音波造影剤は、低音圧 にて共振し二次高調波成分を発生することから、低音圧を使用する EUS においても造影ハーモニックイメージングを可能とし、詳細な染影像が得られるようになった。

 

方法:1991年1月から2020年12月で造影EUS、EUSエラストグラフィの膵腫瘍に対する前向き、後ろ向き研究を検索。the studies were required to have a minimum follow-up of 6 months for patients without surgical or EUS-FNB samples to classify as chronic pancreatitis. 外科的手術やEUS-FNBサンプルのない患者については、慢性膵炎と分類するために最低6ヶ月のフォローアップを必要とした。

評価:感度、特異度、陽性尤度比LR+、陰性尤度比LR-、診断オッズ比(OR)

結果:合計で118の研究が抽出され、スクリーニングと重複の除去を行った後重複を排除した後、19の論文が全文評価され、メタアナリシスへの適格性が確認され、6個の論文が対象となった。ルーマニア、ドイツ、スペイン、日本からの研究で、4つがprospectiveであった。表のとおり、エラストグラフィーの診断基準は様々であった。

CE-EUSとEUSエラストグラフィーを組み合わせた全6試験の結果を比較したところ、感度、特異度について高い異質性が認められた。

(I2は、メタ解析のばらつきを表す。50%以上だとばらつきが大きく、未満だとばらつきが少ない、という意味。)

CE-EUSとEUSエラストグラフィーを組み合わせた診断検査のプール解析では、感度84%(95%CI 80%~88%)、特異度85%(95%CI 78%~90%)、LR+は5. 31(95% CI 2.57~10.97), LR- 0.15(95% CI 0.07~0.34), 診断OR 67.72(95% CI 12.84~357.26) であった。

考察:今後の研究において異質性を低減するためには、方法を標準化し、決定的なカットオフ値を設定することが必要である。

結論:造影EUSおよびEUSエラストグラフィーは、膵腫瘍の特性評価および膵臓悪性腫瘍の診断のための補助的な技術として有効である可能性がある。