手術前に子宮と卵巣をディスアクティベートするため、偽閉経療法をすると言われた。

GnRHアゴニストで性腺刺激ホルモンを黙らせ、エストロゲンを抑える偽閉経療法。

「ゾラデックス」という月1回のデポ剤の注射を受けた。

 

お腹にブスッと太い針が入る。

痛い。

ちょっと耐えて注射終了。

 

その後、しばらくたっても生理は来なくなった。

生理は来なくなったが、身体の変化を感じ始めた。

 

まず感じたこと。

とにかく身体が浮腫む。

身体が重い。

体重が徐々に増加し始め、最初51kgだった体重が57kgまで増加。

焦ってカロリー制限をしたり、あれこれ頑張っても全く体重が減らないどころかぐんぐん太っていく。

今まで普通に入った服がきつくなり、指がパンパンでお気に入りの指輪も入らなくなった。

鏡で自分の姿を見るのが嫌になり、なんだか強制的に太って年を取らさせられているような気分になり、自信がなくなった。

人に会うのも憂鬱になってきた。

焼石に水かもしれないが、桃核承気湯、防風通聖散など、排泄効果の高い漢方を試すも下痢はしても体重は全く減らない。

気がつくと、なんだかやる気がなくなっており、仕事に行くのも憂うつ。

今まであった身体の中の自然な波の満ち引きがなくなり、全てが止まって凪となった状態、空虚な感じが続いた。

全てが億劫になってしまい、これはヤバいと思った。

 

婦人科の医師に上記症状が辛いと伝えたところ、アドバック療法としてプレマリン(ウマエストロゲン)が開始された。

プレマリンを内服してから意欲はやや復活した感があったが、相変わらず身体は浮腫んで体重増加は続いた。

 

もう無理ですと医師に伝えると、ゾラデックスは中止となり、レルミナ錠が開始された。

偽閉経療法には変わりはないが、内服治療なのでいつでも中止できる薬だ。

 

そんな感じで術前まで偽閉経療法を続け、手術に向かって時間が過ぎた。